病院の待合室のテレビ

ふと見ると、
お相撲がやっていた。


今はお相撲の時期なんだ❗

全く興味がないので、
いつやっているか知らなくて。


まだ実家に住んでいた頃、
祖父は相撲が大好きだった。

優しい祖父
若い頃リウマチになり、
手足が少し変形していたが、
よく病気をする私を病院へ連れていってくれたり、映画へも一緒に行ってくれた。
とにかく私にとって優しい祖父だった。
気性の激しい祖母に何かを言われても、声をあらげることもなく、
困ったような顔をするだけ。


そんな祖父が、
相撲が始まると、身をのり出すように見ていた。

興味のない相撲だったが、
テレビをみいる祖父をみるのが、
私は好きだった。



会計を待つ間の、
つかの間の時間。


目はテレビの相撲を眺めながら、
頭の中は祖父を思い出していた。

側にいてくれているのかな。
気づかせてくれたのかな。



お相撲、今度、ゆっくり見てみようかな。