こんにちは
鳥取で、漢方相談と薬膳講座を開催するイヌイ薬局の乾です。
今年、2024年は10月23日に霜降(そうこう)を迎え、爽やかな秋の涼しさに終わりを告げ、冬に向かう寒さが厳しくなる時節。ちょうど、鳥取でも朝夕の気温が下がり温かい鍋料理などが恋しくなります。
霜降は、秋の最後の節気で、約2週間後には立冬(りっとう)を迎え、また前後して秋土用(2024年は10月20日)を迎えます。
自然界では、静かで冷たい性質の陰気が増して、空中の水分や露は、霜(しも)となる時期なので霜降という節気の由来でしょうか?
草木は冬に備えて代謝を落として、山々が紅葉に美しく染まる頃で、柿や長芋が収穫の時期を迎えます。
植物同様、動物たちも代謝を節約するため冬眠を始めます。冬眠中の蓄えの主なものは「木の実」。近年は夏の異常な暑さに木の実が少ないためか、クマが冬眠中の餌をもとめて民家に出没することが多発しています。気をつけて、お過ごしください。
*薬膳師がおすすめする霜降の食養生
秋は自然界の生きとし生ける物たちにとっては
収穫の時、実りの秋であり、「収める」季節。
冬を目前に控えたこの時期は、身体を潤おしながら養い温める
にんじん、ほうれん草、小松菜、百合根、長芋、栗、枸杞子(クコの実)、豚肉、鴨肉、卵、いか、ほたて、牡蠣
など身体を補う補益類と呼ばれる食材がおすすめです。
霜降の食養生の基本は、
秋で乾燥がちな肺の衛気=免疫力を潤しながら補う
補肺益衛潤燥(ほはいえきえいじゅんそう)
です。
温めながら潤すには
スープ、出汁、お粥、おでん
などの料理がおすすめです。
炎の火鍋
秋の特徴的な乾燥=燥気と霜が降り始めるような寒気のため、咳が出たり寒さで風邪を引きやすくなります。肺は潤し、身体は温めて免疫を高めましょう。
また、着衣については秋凍(しゅうとう)といって、急に厚着をするのではなく、下半身から徐々に厚着をして、できるだけ寒さに身体を慣らしておくと、本格的な冬になっても風邪をひきにくくなると言われています。ただし
下半身と手首・足首・首の三首は暖かくお過ごし下さい。