気温が下がると肌に痒みが走る方、毎年冬になると入浴が痒くて仕方ない方

 

こんばんは、
鳥取で創業93年のイヌイ薬局の国際中医師(国際中医専門員)の乾です。私たちの薬局では、アトピー性皮膚炎などの皮膚トラブルを、食事や漢方のお薬,スキンケアで根本から改善を目指して、毎年1000件以上のアトピーに悩む方が相談に来られます。が、その相談のなかで気がついた

食事のこと

生活習慣のこと

スキンケアのこと

について、このブログで詳しくお伝えしています。

今日は

アトピー性皮膚炎

乾燥性皮膚炎

老人性皮膚掻痒症

の方が、乾燥の季節の秋に向かって気をつけていただきたい

 

保湿を中心のスキンケア

身体の中から潤す漢方のお薬

 

についてお伝えします。

アトピー性皮膚炎や

毎年秋冬になると決まって

乾燥性皮膚炎

老人性掻痒症

などで悩む方々の肌はとても敏感で、そろそろ皮膚の乾燥を感じる時期になります。

健康な肌の方にとって信じられない感覚なので、この時期にお近くの薬局薬店やドラッグストアの店頭に保湿クリームなどが大きく飾られる風景は見受けられないでしょう。

 

アトピー性皮膚炎や乾燥性皮膚炎のご相談を沢山いただく私たちイヌイ薬局の店頭では立秋の時期を過ぎると、寒さや冷え対策の前に乾燥を予防するための保湿クリームや、血液や体液を補う食材、漢方のお薬やサプリメントが並び始めます。

 

乾燥の季節・・中医学の秋

 

中医学で、秋と言う季節は「乾燥の時期」と考えられています。そのため

 

身体の潤いが不足しがちになり、

皮膚は乾燥して痒みやガサガサなどのトラブル症状が起こりやすく

肺は乾燥して咳や喘息の症状が

腸が乾燥すれば便秘の症状が

 

見受けられるようになります。

中医学で乾燥に弱い臓器は、肺、大腸となっています。さらに

「肺は皮毛を主(つかさど)る」

といって、皮膚は肺にコントロールされていると考えています。

 

また、肺と大腸は表裏の臓器とされ密接な関係があります。

店頭でも肌の乾燥の改善とともに、喘息も治ってしまうことが良く見受けられます。

 

便秘については、便秘が改善しない方の肌質の改善は難しいので、ご相談のときには

毎回二便(大小便)についておうかがいすることを大切にしています。

 

そして実はこの乾燥肌(ドライスキン)については、早めのお手当がとても大切です。

痒くなったり、赤くなったりする前に潤いを補って痒みや発赤が出ないようにします。

掻いたり、掻き毟ったりすると一挙に皮膚の状態が悪化してしまうので、乾燥による

痒みや皮膚の赤味が出る前に、

 

掻かない、掻き毟らない

 

工夫をしておくことが最も重要です。

以下、アトピーの方を含めてお肌の乾燥感、乾燥肌(ドライスキン)で悩む方の

日常生活での大切なポイントをお伝えします。

 

 

 1乾燥肌(ドライスキン)は、なんといっても先手必勝

 

乾燥肌(ドライスキン)の方の悩みは、乾燥しはじめて少し痒みが出て来た時に

掻き壊してしまうことが一番の大敵です。

最初は、たいして気にもならない痒みのはずですが、掻いているうちに

 

蚊に刺されたときのような小さな湿疹(小丘疹といいます)ができたり、

さらに掻き壊すに従って赤く炎症した皮膚がひろがってしまう過程を過ごす方が大半です。

 

できれば、立秋から立冬の頃までの早めのお手当おすすめです。

乾燥性皮膚炎(ドライスキン)もアトピーも湿疹のお手当と同様、

 

1つ目はスキンケアと

2つ目は食事などの生活養生と

3つ目は漢方のおくすりやハーブ

 

によるお手当の3つのステップが大切です。

乾燥肌(ドライスキン)へのお手当が早ければ早いほど、掻き壊すことが少なくなり

漢方のお薬にしても炎症やかゆみ止めのお薬にしても、先手必勝であれば治療の

ためのお手当が少なくて済みます。

理想は、乾燥を予防して皮膚の炎症を発症させないことです。

 

まだ、湿疹などの症状がなければ、この3つのステップのなかで、一番効果が早いのが

スキンケアで目に見えて効果は早く体感できます。

気になり始めたら、スキンケアによるお手入れを行って症状の発症を予防してしまうのが

理想です。

一方で、漢方のお薬やハーブや、生活習慣の改善(養生)は目に見えるのに時間がかかり

ます。

でも、乾燥肌(ドライスキン)の根本的な改善には欠かせないので、痒みやカサカサが始

まる前に、スキンケアとを合わせて食事や漢方のお薬を

 

 

秋の食事や養生(https://ameblo.jp/konankanpo/entry-11607858524.html)

 

など参考ください。

繰り返して

乾燥肌(ドライスキン)のお手当は先手必勝で、立秋~立冬を目安に肌の乾燥を感じるか感じないくらいから、すぐに始めましょう。

 

 

2乾燥肌(ドライスキン)のスキンケア

 

乾燥肌(ドライスキン)のお手当のなかで、乾燥による湿疹などがめだっていなければ

前述の通り一番手っ取り早いお手当がスキンケアです。

なかでも、一番効果的なお手当は保湿クリームなどで、お肌にうるおいを補い保湿

させるスキンケアです。

とくに、乾燥しているお肌に不足しているのが

              「水分」

ですからまずは水分を補いたいものです。

お肌に水分が十分ある時、皮膚表面は外界からの刺激にしっかり守られています。

ところが、お肌から大切な水分が蒸発してしまうと、肌のバリア機能が弱くなり外界

からの刺激に敏感になってしまいます。

 

お肌が乾燥してくると、濃厚なクリームやオイルなので保護したくなりますが

乾燥の原因は

 

「水分の不足」

 

ですからまずは水分を補いましょう。

 

そして、オイルやクリームを重ね塗りすることで油膜でフタをして

「水分の蒸散を防ぐ」

とシットリが長持ちします。

私たちのイヌイ薬局の店頭では、水分を80%近く含む

 

養麗潤ゲルクリーム(詳しくは ブログ 

              養麗潤開発物語   https://ameblo.jp/konankanpo/entry-12545058690.html 参照ください

 

というゲル状のスキンケアをお勧めしています。

養麗潤ゲルクリームは水分が80%ですがその他に肌の炎症を抑えるとされる

漢方生薬や水分を保持するためのヒアルロン酸などを配合しています。

いずれにしても、お肌から蒸発してしまった大切な水分を補うことで肌本来が持つ

バリア機能を回復させて、皮膚表面を様々な刺激から保護して、掻き壊したくなる

状況を避けることが大切な予防です。

老人の方に多い、

毎年繰り返す乾燥性の老人性皮膚掻痒症の方でも、

早くからスキンケアを始めることで、発症しないで冬を過ごす方も多数見受けます。

繰り返しになりますが、スキンケアの一番の目的は掻き壊さないこと。

 

また、入浴剤もスキンケアには大切です。

入浴剤も、お肌に負担のかからない、防腐剤、香料、着色料など不使用のものが

おすすめできます。

また、皮膚病については、外治又有法(ガイチマタユウホウ)といって、服用して有効な

五行草や女貞子(ジョテイシ)、旱蓮草(カンレンソウ)

などの漢方薬や生薬を外用したり、入浴剤としてお風呂に浮かべても効果的です。

 

 

 3乾燥肌(ドライスキン)の漢方のおくすり・ハーブ 

 

乾燥肌(ドライスキン)についての漢方のお薬は、まずお肌に潤いを補うお薬になります。

お肌に潤いを与えるには、漢方の基礎となった中医学では身体のなかの水分といえる

「体液」

を増やすことと、お肌に栄養や潤いを届けている

「血液」

を補うことが大切と考えています。

 

一つ目の身体のなかの水分といえる「体液」(中医学では津液とかいてシンエキといいます)

を補うのが、補陰薬(ホインヤク)と呼ばれるお薬で、

地黄(ジオウ)、女貞子(ジョテイシ)、旱蓮草(カンレンソウ)、亀板(キバン)鼈甲(ベッコウ)

などの生薬が使われる処方で

二至丸、亀鹿二仙湯、白虎加人参湯

などです。

 

また、綺麗なお肌をつくるには、「血液」がとても大切で

血液が
「良質」で
「豊富」にあって
「隅々まで流れる」
時きれいな肌が生まれてきます。

良質な血液を豊富につくる漢方のお薬を中医学では補血(ホケツ)剤とか養血(ヨウケツ)剤

などと呼にでいます。お薬で、

当帰(トウキ)、阿膠(アキョウ)、芍薬(シャクヤク)

などの生薬を配合した処方

 

四物湯(シモツトウ)

 

やその強化処方の

 

当帰養血精・婦宝当帰膠(フホウトウキコウ)

帰脾湯(キヒトウ・心脾顆粒=シンピカリュウ) 

 

などのおくすりやハーブが良く使われます。

 

痒みがある場合などは、さらに痒みを止める

蝉体(センタイ)や金銀花(キンギンカ)、スベリヒユ(五行草・ゴギョウソウ)

や赤味を抑える竜胆草(リュウタンソウ)

などの生薬が配合された

 

消風散(ショウフウサン)、

五味消毒飲(ゴミショウドクイン)、

五行草(ゴギョウソウ)、

竜胆瀉肝湯(リュウタンシャカントウ)

 

などの処方が使われます

 

乾燥肌(ドライスキン)についてもアトピー性皮膚炎と同じように、おひとりひとりの

原因が異なっているので、漢方のお薬についてはおひとりひとりの体質に合わせて

選ぶことが大切なので、専門家に相談されることをお勧めします。

イヌイ薬局でのご相談のお申込みは下記のメールから。

 

 

ご相談予約メール:

 

 

 

 4乾燥肌と食事と養生

 

乾燥肌(ドライスキン)の食事についても、生薬と食材の違いはあっても考え方は

漢方のお薬と同じで、

 

1、「体液」を増やして身体を潤してくれる食材と、

2、「血液」を増やしてきれいな肌をつくる

 

食材を心がけましょう。

 

1、の身体の体液をふやしてくれる食材は

山芋、冬瓜、白菜、ユリ根、黒銀耳(クロキクラゲ)、豆乳、大豆、豆腐、蜂蜜

などで

良質の血液を増やしてくれる食材は

ナツメ(

 

 

 

緑黄色野菜、

牡蠣、

レバー

 などです。

 

血液体液を補うオススメレシピ・・・棗と山芋のスープ

 

アトピーは食事と漢方で改善ブログ・・・https://ameblo.jp/konankanpo/entry-12458682731.html

ことぶき出版・・月間「寿」 2019年8月号

 

参照下さい。

 

 

また、生活の中での養生として

お部屋に植物を飾ったり、加湿器・お風呂場など利用してお部屋の空気を乾燥させない

工夫をしましょう。

 

また、冬場の電気毛布や、床暖房、コタツなどは特に乾燥しやすいので痒みや症状を

悪化させるのでご使用をお控えください。

 

まとめ

 

1乾燥肌(ドライスキン)のお手当は先手必勝

 少しでも、乾燥を感じたらすぐお手当して、痒み、赤味、ガサガサを予防することで

 

肌を掻かない、掻き壊さない

 

ことが大切です。殊に、養麗潤などでのスキンケアが有効です。

 

2乾燥肌(ドライスキン)とスキンケア

 スキンケアは予防として特に効果的で、毎年きまって乾燥に悩まれる方は立秋の

前後からのスキンケアを!

乾燥肌にはまず水分を補いましょう!

 

3乾燥肌(ドライスキン)と漢方・ハーブ

 血液と体液を補う漢方として婦宝当帰膠(フホウトウキコウ)や心脾顆粒(シンピカリュー)

二至丹(ニシタン)、紅サージ(ホンサージ)などがおすすめです。

 

4乾燥肌(ドライスキン)と食事

 食事についても血液と体液を補う食事

クコ・ナツメ・蜂蜜・牡蠣・豆乳・大豆・白菜などを積極的に取り入れましょう。

 

乾燥肌(ドライスキン)については、上記4つのポイントから考えてみましょう。

秘訣は先手必勝で、まずこの時期に痒みや乾燥感など皮膚トラブルを起こさない

ことが大切です。