あけまして、おめでとうございます。

昨年もたくさんの不妊症や皮膚病のご相談をいただきありがとうございました。

 

アトピー、アレルギーに欠かせない食事制限

 

 そんななかで、皮膚病も不妊症も、漢方のおくすりやハーブばかりにたよるのではなく、食事も考慮して体質改善することが、からだや心の悩みの根本的な解決に向けて確かに大切なのは確かです。

実際に、中国の雲南中医薬大学の皮膚科の診察の現場では、漢方専門の中医師の先生方が漢方のおくすりと同時に食事の指導やスキンケアのアドバイスにたくさんの時間を費やされています。

アトピーやアレルギーのほとんどは後天的に、食事をはじめとする生活習慣が原因で発症すると考えられているからです。

 

本当の、遺伝が原因のアトピーについては

過去ブログ「アトピーでも幸せな結婚できるますか?」

http://ameblo.jp/konankanpo/entry-12070766462.html

を参照ください。

 

そして、

アトピーやアレルギーの改善のためには、直接アレルギーを起こす食材があればその食材を避けなければいけません。

直接アレルギーの原因となりやすい食材としては

小麦、卵、大豆、

などが代表ですが、現代日本の日常生活のなかではなかなか避けることのできない食材です。

 

お誕生日にケーキが食べたい

 

数年前に実際にあったお話ですが、

雲南中医薬大学で学んだ知識や経験をもとにアトピーの相談をはじめて、お薬やハーブと一緒に食事制限をしてもらうことで、お役に立つことが多くなってきて、少し有頂天になり始めた頃でした。

お薬と合わせて、食事を制限してもらえば喜んでもらえると信じはじめたそんな頃、2歳の男の子のR君が、お母さんにつれられて相談に来局されました。

まだ、幼かったのでハーブと食養生を中心にお手当をはじめ、最初は全身ジュクジュクだった症状がミルミル改善して行きました。

そして丁度、3歳の誕生日を前にした頃R君が

「ぼく、生まれてからケーキって食べたことが無いから、3歳のお誕生日にはケーキが食べたい。」

とポツンとつぶやいたのです。

それまで、「厳しい食事制限をしても、症状さえ改善すれば結局は喜んでもらえる。」

と金科玉条のごとく信じていた私にとっては思ってもみない一言でした。

が、通常の生クリームや白いお砂糖たっぷりのケーキを食べて症状が一気に悪化してしまってはもとも子もないと考え、とっさにR君と次回の相談の時には、私のお手製のケーキをごちそうすることを約束しました。

そして、約束どうりの来店してくれた時、症状を悪化させにくい食材を考えて

オーガニックの全粒粉、オリーブオイル、蜂蜜

で簡単なパンケーキを焼いてあげたところ、通常のパンケーキに比べれば少し固めで、とてもケーキ屋さんで売り物になるような代物ではなかったのですが、

「生まれて初めてケーキを食べて、とってもおいしい。」

と、喜んで小さなその身体で3枚のパンケーキを食べてしまいました。

いくらなんでも3歳の小さな身体で3枚のパンケーキは、症状が悪化しないかと心配したのですが、その後も順調に皮膚症状は改善してゆきました。

 

その時、きがつきました。

たしかに「何を食べるか?」も大切ですが、時と場合によっては「おいしい笑顔。」の方が大切なのかもしれない。

R君に限らず、世間一般でもお誕生日やクリスマス、お正月、バレンタイン、ホワイトデー、雛祭り、端午の節句、七夕

など、家族や仲間と一緒に楽しい時を過ごす時、アレルギーの人も含めて皆が食べられるケーキがあればと考えるようになりました。

 

アレルギーの方だけべつメニューを用意するのは、最近では良くある光景だとおもいますが、お子さんであればアレルギーのお子さんもほかのお子さんと同じケーキを一緒の笑顔で食べたいのが本音だと思います。

 

そんな思いのなかで、アレルギーのなかでも比較的多い小麦アレルギーの方にも安心な小麦不使用(グルテンフリー)のケーキ、しかもアレルギーではないお子さんが食べても通常のケーキと遜色のない洗練されたケーキを模索しました。

 

お子さんみんなが食べても、アレルギーの面でも味覚の面でも満足してもらえるスウィーツ。

 

症状を悪化させやすい白糖も使用したくなかったので、天然の甘味の食材に苦慮しましたが甘酒を濃縮した甘麹(アマコウジ)を使って試作を繰り返しました。

が、製品化に当たって近所などの身近なパティシエさんにお願しても、これらの材料ではとても販売できるような製品化は困難というお返事でした。

最終的に、私たちの選んだ素材の意味を理解してくださった同じ日本中医薬研究会で中医学を学ぶ北海道の

前田恵美子先生の経営される薬膳カフェ Fig様(http://yakuzencafe-fig.com/)で、何度も何度も試作を繰り返したあげく製品化していただきました。

 

また、製品化の直後北海道の十勝新聞様に取材いただいた幸運も手伝って、昨年はイヌイ薬局の店頭でも好評に推移しました。

 

gurutenhurigatosyokora ガトーショコラ

 

 

そんな背景から生まれた

真室茶荘 グルテンフリー・ガトーショコラ

はイヌイ薬局の店頭とインターネットでのお届けだけでしたが、

さすがにヨーロッパで修行されたパティエということもあって

今年の1月7日から東急百貨店多摩センター店さまで、1月14日から青葉店さま

でもお試しいただけます。

東急百貨店 多摩センターさま:http://www.tokyu-dept.co.jp/tama-plaza/

東急百貨店レシピ青葉台店さま:http://www.tokyu-dept.co.jp/aobadai/

まとめ

 

アトピーやアレルギー体質の改善には食養生が大切で欠かせません。が、

「何を食べるか?」

ばかりではなく、

「誰とどのように食べるか?」

もとても大切なことだとR君に教わったと思っています。古くから

「100人の名医より、5人のピエロ。」

と言われる由縁かもしれません。

R君のケーキ以来、アトピーの方でも急性症状がおさまれば

一週間に一度は、好きなものを好きなだけ食べても良い日決めていただくようにしています。