昨日は端午の節句と同時に二十四節気の「立夏(リッカ)」もむかえ、全国的に暑い一日。新緑が益々ふえて、夏らしい気配が感じられるのが「立夏」ですが、ふさわしい一日だったといえるでしょう。天候不順と言われる昨今ですが、節目節目は二十四節気に沿っているようで、中医学の数千年の智慧「二十四節気」がよく観察されていること実感します。そして、明日7日には新月を迎えます。

新しい緑も、新しい生命も、新しい志も益々成長が加速しそうな毎日です。


夏のつらい症状の原因は「暑さ」や発汗による体力の消耗

まだまだ春の雰囲気ですが、夏の時期に気をつけたいのはなんといっても猛烈な「暑さ」でしょう。中医学では、適度に暖かいのは良いのですが「暑すぎる」三港は邪気と考えて「暑邪(ショジャ)」と言っています。


この「暑邪(ショジャ)」によって

夏バテ、

日射病、

夏風邪

胃腸風邪、

全身の倦怠感、

息切れ、

口渇、

喉の渇き、

手足の痺れ、

筋肉痛、

身体のだるさ、

四肢の浮腫

などが、夏に私たちの身体を悩ます病気や症状です。特に、最近では熱中症でなくなる方が多いようですが、外より室内でなくなる方が多いようです。

そして、これらの症状が出てくる体力が弱ってきたところに重ねて、冷房などの風を受けてしまうと

腰痛、

坐骨神経痛、

膀胱炎、

生理不順

などの症状も重なって見られるかもしれません。



夏の養生の基本は不要な熱をさますこと

これらの熱すぎる「暑邪(ショジャ)」によって引き起こされるさまざまな症状も、発症してしまってからではなかなか回復しづらかったり、生命そのものに影響を与えてしまう結果になりかねません。やはり、予防することが大切です。夏の養生は「清補(セイホ)」といって、「体内にたまる熱をさましておく。」ことを基本にします。

そのためには、

1番目はなんといっても早寝早起きが大切です。冬は早寝遅起きですが、夏は

夜はなるべく早めに寝ることで早寝早起きをして、太陽は避けてばかりいないで涼しい時間に浴びておくことが大切です。こころも物事に怒らないで穏やかに過ごすと身体に不要な熱がたまりにくくなります。用は、早寝早起きでカッカしないことです。



2番目には適度な発汗が必要です。

花が綺麗に咲き誇るように外に出て陽気を発散して、発汗によって不要な熱を身体のなかにためないようにしましょう。正し、大量の発汗は体力を消耗しますので避けたいものです。サウナなどでの発汗は健康イメージがあるかもしれませんが、適度な温度とこまめね水分補給が大切です。

3番目は外出を楽しみましょう。

さながら恋人に惹かれるように外に出るようにして、内にこもる熱をすこしでも発散することを心がけます。暑いからといって、室内にばかりいると身体に不要な熱がこもります。



このように夏の旺盛な陽気に応ずることが養生の道です。



まとめてみると


 夏は昼の時間が長いので、早起きをして陽気を適度に発散して、精神状態を穏やかに保てば健康状態が優れます。

さらに

益気生津(エッキショウシン)といって、気温が高い夏は当然ですが大量に汗をかくので、体力と水分を損ない易くなりますので、気力と体液(津液)を補う養生法が必要となります。

ただ、夏の厚さは悪いことばかりでなく

 冬病夏治(トウビョウカジ)といって、中医学では冬に悪化するような慢性病や冷えなどの陽気不足が原因の病気は、夏の養生によって好転すると考えられています。
特に慢性気管支炎や喘息は改善が顕著に現れるので、気温が高く陽気が盛んな夏は、これらの症状で悩む方々は、陽気を充実させて抵抗力を高めるのに最適な季節と言えます。

今年の夏が猛暑だったといしても、「暑さ」には十分気をつけながら「暑い季節」や「太陽」をうまく味方につけたいものです。

立夏