生まれてはじめて眼底出血してしまいました。


一般には、鼻の出血と同じでとくに心配いらない

ことになっています。


中医学で出血は

血管の損傷

血液の炎症(血熱)

と考え

血液の熱を冷まし(涼血:リョウケツ) ながら

血液を止めて(止血*シケツ)

ます。

ニンジンのなかでも田七ニンジンは

血液を止める止血の効果と

「離経(リケイ)の血」といって脈から出血した血液

を戻す効果を持っているので、眼底出血には

炎症を抑える生薬と一緒によく使われます。


血液をコントロールするという考え方は

現代の西洋医学では

固める:止血

溶かす:溶血

くらいしかあまり見られません。

中医学では

そのほかに血液をコントロールする方法に

血行をよくする活血(カツケツ)

固まった血液をサラサラにする破血(ハケツ)

血液の量を増やす補血(ホケツ)

などの考え方があります。

身体の各組織に栄養を運ぶのも

老廃物を排泄するのも血液にのせて

運びます。

昔から、血液の大切さを認識していたのでしょう。

状況に応じて、覚ましたり暖めたりとさまざまな

生薬を使い分けます。

それにしても、いざ自分が眼底出血してみると

真っ赤なせいもあってやはり少々心配です。

きっと、いままで相談いただいた方々にも

「心配いりません。」

と説明してきたものの、皆さん少々不安

が残っていたかもしれません。

「すべてのお客さん患者さんを家族と思って親身になって

考えなさい。」

といっていた、祖父のくちぐせを思い出しました。