靴磨き | 甲南大學應援團OB会のブログ「雲外蒼天」

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甲南大学応援団再建物語
~黄霧四塞すと雖も、上に蒼天なきに非ず~

應援團新人の日常業務は多岐に亘ります。團室の掃除、整理整頓に始まり、先輩方が團室に来られるとお使い、タバコの火とトイレの後のハンカチ、細かい事を書けばキリがない程であります。やっている方は一日、バタバタと用事を片付ける感じですので、一日の体感時間は短い傾向にあります。
 
無論、團によって運用が異なりますので、一概に申せませんが、意外と共通して存在していたので靴磨きであります。應援團幹部は下級生と異なりパリッとアイロンのあたった学ランにピカピカの革靴を履いているイメージがありますが、これは日頃の下級生の靴磨きの賜物なのであります。ちょっと先の尖った靴を好む傾向がございましたが、牛であろうが蛇であろうが鰐であろうが、革製品は日頃の手入れが大事なのであります。
 
團室には靴磨き用のブラシや靴墨や布が常備されており、幹部用に仕上げ用のワックスもあるという品揃えの良さであります。上級生でも公式の場では黒と色は決まっておりましたので、靴墨は黒一色で事足りておりました。磨き作業もテクニックが必要で、経験を積まねば上達致しません。
 
一方、我が校があります神戸市は、戦後、日本一長い闇市がありました街ですので、今ではお洒落スポットになっております場所も昔は闇市だったという事がままあります。
戦後、あちこちに出没した店の中に靴磨き屋がありました。元手が殆どかからず腕一本で日銭を稼げる為であります。
研究熱心な下級生はプロに磨いてもらって技を盗んだり、これから三宮へ飲みに行く幹部は、飲みに行く前に磨いてもらったり、結構、重宝しておりました。高価な靴でなくとも磨いて居ればそれなりのものに見えます。
 
下級生達の上達具合が良い時は、学園祭での模擬店で靴で磨きをやっていた時代もございました。
甲南大學應援團OB会
八代目甲雄会広報委員会