さらば團室【前編】 | 甲南大學應援團OB会のブログ「雲外蒼天」

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甲南大学応援団再建物語
~黄霧四塞すと雖も、上に蒼天なきに非ず~

休刊期間中も様々な出来事がありましたが、その中でも印象深いのが團室からの退去であります。長年、應援團の本部として学友会館の一室をお借りしており、十数年前に現役團員がいなくなった後も、再建の日を信じいつでも活動が再開できる様、備品を保管しておりました。

ところが学友会館そのものの建て直しが決まり本年より取り壊しが開始され、これを機に退去致した次第でございます。
昭和45年頃より使用させて頂いておりますので、都合45年程度の時間が流れた訳でありまして、48代の我が團の歴史の過半がここで綴られたと申しても過言ではありません。

個人的に現役時代、様々な他大学應援團の團室にお邪魔させて頂いた経験がございますが、我が團室は秀逸であると今でも難く信じております。
甲南大学は学生数の割にキャンパスが狭いのでありますが、休み時間等、多くの学生が集まる1か所しかない大学生協と同じ建屋という好立地であります。
團室は当初、学友会館の2Fにありましたが、入居後、数年で3Fへ移転と相成り、空いた2Fは大学生協が運営する軽食喫茶のお店になりました。よって團室から階段で2Fへ降りた旧團室入口はこのお店の厨房の裏口と化しておりまして、團室に客人が来られた際は、2Fへ降りるとすぐに温かいコーヒーを調達可能でしたし、夕方、下級生が腹を空かせておりますと、その日の売れ残りの商品をコッソリ頂いたりと、良い事ずくめでございました。

またセキュリティ面から申しても、團室へ行くには会館の脇に設置された非常階段が唯一の出入口となっており、この階段の幅が非常に狭く、激高して殴り込んで来ても一列縦隊でしか登れないのであります。そして3Fへ辿り着いても、色気のない分厚い鉄板の扉、窓にも鉄板がはめ込まれ、少々のカチコミにもびくとしない鉄壁の防御力を誇っておりました。まさに悪人の為に善意をもって造られた仕様と言えましょう。

また一時期ではありますが、看板の上の箇所にライトが設置されておりまして、点灯させると昼間と見紛う程の光量でありました。前述の階段が、夜になると周囲に灯がなく足元が危険であった為、取り付けたのでありますが、周囲から見ると極めて異様でありました。
出来れば、防犯カメラも取り付け、團室で当番團員にモニターさせたかったのですが、予算の関係で実現した例はございません。

【常在戦場の心構えを体現した團室】


甲南大學應援團OB会
八代目甲雄会広報委員会