幹部2名の策略により学習院大学への遠征が俄かにお上品にVIP旅行と変貌を遂げ、愕然とする他の幹部衆。真っ先に「金はどうするんや?」という当然の疑問の声が上がります。 そこは天性の詐欺師と言われた幹事長氏、傲然と胸を張り「そこは團の金庫を預かるワシに任せとけ」と豪語致します。
こうなりますと職掌上、彼に任せた事案である以上、当人が問題ないと言えば問題ないという事になりますので、嫌な予感を感じつつも彼に一任と相成る次第でございます。
彼は決して名家の御曹司という訳ではありませんが、持って生まれた容姿と弁舌で独自の錬金術を会得しておりまして、どこからともなく資金を引っ張ってくるのであります。時には大学女性職員と三宮で寿司なんぞをつまんでいた、等という目撃談が流れたりもしますが、事の真相は本人のみぞ知るといったところであります。
大方の予想通り新幹線チケットをゲットし、ホテルへの予約も済ませ、学習院大学への遠征プランを説明します。
通常、学習院大学との定期戦の開閉会式が学習院大学で開催される場合、土曜日に行われておりまして、應援團は午前中に新幹線で東京へ移動し(東海道新幹線開業以前は金曜の夜に特急銀河に乗り込み土曜日の朝に東京入りしておりました)セレモニーに出席し、その後は学習院大学應援團と親睦をとことん深め、そのまま東京に一泊し、翌日曜日朝に学習院大学應援團團室に集合し、帰路につくのであります。
ところが今回の謀略の張本人である幹部2名が金曜日に東京入りすると言うのであります。
甲南大學應援團OB会
八代目甲雄会広報委員会