本山村怪々奇團【36】 | 甲南大學應援團OB会のブログ「雲外蒼天」

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甲南大学応援団再建物語
~黄霧四塞すと雖も、上に蒼天なきに非ず~

第36話 抗議(前編)


我が團は、学習院大学と縁があった影響かどうかは定かではありませんが、勤皇を自認致しております。無論、日常、何かと意識をする機会がある訳ではありませんが、何かの瞬間に團内での教育を想起してしまう事が起こったりする訳であります。


團務を終え、夕暮れの一時、團室のTVで大相撲の観戦をしておりましたところ、取組の合間に会場の様子のリポートが行われておりました。すると外国の要人を天覧試合の際、天皇陛下がお座りになる玉座に座らせ、時の相撲協会〇〇山理事長が横で説明をしている様子が映し出されたのであります。

つい数日前の放送では、その席は天覧試合以外では何人も座らせる事がないとの解説があったばかりでしたので、直情径行の團員達は忽ち義憤に燃え血潮が湧いたのであります。


とは言え良く言えば分別がある、俗に言えば大それた事は出来ない我が團員達の話し合いは、電話で抗議しようという至極、妥当な結論を得ました。さりとてやはり理路整然と問題点を明らかにし糾弾せねば我が團の名折れになると、夜遅くまで原稿を書いておりました。


原稿が一通り出来た後、一人ずつその原稿を読み上げたり、想定される反論に対しての対処ぶりなどを相互で検証し、最も低く明瞭な声、所謂、ドスの利いた声の持ち主で物事に動じない、どちらかと言えば鈍いタイプの團員が選出されました。NTTの104サービスを利用し、理事長が親方が務める二〇〇部屋の電話番号を調べ、準備万端、明日に備えます。【以下次稿】


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八代目甲雄会広報委員会