そう言った原価計算を念頭に置きつつ皿に焼きそばを盛り付けておりますと
「少ない!もっと入れなあかんやないの!」
と軽い雷鳴が轟きます。加減して盛るよりは豪快に盛る方が楽なので、これはしめた!とばかりに調子良く盛っておりますと
「多いわ!店、潰す気か、このどアホ!」
と稲光が直撃致します。
斯様な現場があちこちに散見され、買物を命じられた若い衆が帰って来ますと
「こんな物を買うのに何分かかっとんのや!そんな役に立たん足なんか切り落としてまえ!」
と落雷したかと思えば、店の裏で焼きそば用のキャベツをカットしていた若い衆は、キャベツを満載したポリ袋をサンタクロースの如く背中に背負って焼き場に運んでおりましたところ、「ビニールが破けるから引きずったらあかん」との教えを目が届かないところで破っていた結果、地面との摩擦で劣化していたポリ袋の底がキャベツの重みに耐えかねて運搬中に盛大にキャベツを路上に撒き散らす結果を招来致します。
日本語にこれほど人を罵倒するのに豊富な単語、言い回しがあったのかと感心する位、ありとあらゆる言葉で罵倒される事は言うまでもありません。広辞苑の編集委員の方を是非、お招きした位、ボキャブラリーが豊富なのであります。これには地元ではいっぱしの不良少年として鳴らした若い衆もシュンとなります。
何度か現場に入り多少、仕事には慣れてきたかなと思っておりましても、日に30回は叱られます。大晦日から3ヶ日といった長丁場ですと、通算100回以上は叱られる計算になりますので、かなり打たれ強い体質になる事は間違いありません。
甲南大學應援團OB会
八代目甲雄会広報委員会