その後、笠原大兄は様々な活動を推進されますが、その中で地域に伝承される文化を後世に残す活動をやっておられ、関西にもしばしば足を運んでおられました。以前 、ご紹介した「神州男児熱血歌唱祭」もその一環であります。
関西に来られると、笠原大兄の意気に感じる多くの方が集う訳ですが、決まって最後は鍋を囲み、酒を酌み交わし、歌を歌う、至高の時間がございまして、当時、在籍した團員の人生を彩っている事でありましょう。

その中で我が團も笠原大兄のご指導を仰ぐ機会を得ておりました。男のとしての心構え、所作等を学ばせて頂きました。就中、押忍と歌唱のご指導は大変、印象深いものでありました。
大学の体育会や應援團で「押忍」という挨拶を使用するルーツは拓大にあると聞いた事がございます。その拓大で研鑽を積んで来られた笠原大兄の御指導であります故、まさに我が團の誉と言えましょう。
正直、下級生時代でも「押忍」だけであれほど濃密な指導をして頂いた記憶がございません。肚の底から魂魄の気合いを込めて「押忍」。「オス、じゃねえ。押忍!だ!」「押忍!」「違う!押忍!」「押忍!」といった調子で延々、繰り返される訳ですが、特に体を動かす訳ではありませんが、汗だくになります。
笠原大兄は歌もお上手で、母校拓大に伝わる浪歌を披露して下さってました。我々も甲南に伝わる数々の名吟をあんな感じで歌えたら、と切実に思いましたが、その境地に未だに至っておりません。
團員としても個人としても随分と見聞が広まり、その後、大いに役立ったと思います。この場をお借り致し厚く御礼申し上げる次第でございます。
Youtubeに笠原大兄による「狼の歌」がアップされておりましたので(但し音声のみ)、ご紹介申し上げ、本稿を終えたいと思います。
甲南大學應援團OB会
八代目甲雄会広報委員会