業界用語【前編】 | 甲南大學應援團OB会のブログ「雲外蒼天」

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甲南大学応援団再建物語
~黄霧四塞すと雖も、上に蒼天なきに非ず~

巷には様々な業界があり、そこで生きる者のみが知る用語があるケースが多い様に思います。
良く知られている何でもかんでも言葉を引っくり返してしまうジャズ関係者の隠語、矢鱈と言葉を縮めるTVマンの隠語等はメジャーどころでありましょう。「メイチ」(目一杯、駆ける)だの「ブッパ」(ぶっちぎって勝つ)だのといういかにも豪快な競輪選手の隠語の様なものもありまして、業界の数だけ言葉があると申しても過言ではないでしょう。


最近はTV、インターネットの影響でこれらの中でもメジャーのものは市民権を得ている事も珍しくありません。市民権を得て広辞苑に掲載されている言葉も一つや二つではございません。

ただ最も避けたいのは、よく理解していないうちにこれらの用語を多用したり、情報を鵜呑みにして誤用する事でありましょう。


寿司屋さんなどで、席を立ちお勘定をお願いする際に「大将、お愛想」などと客が言う場面を見かけますが、これも実は間違った使い方で、恥ずかしい事なのであります。この「お愛想」は、本来、店側が「お愛想がなくて申し訳ありません」などと断りを言いながら、お客に勘定書を示していた言葉であります。語源のままであれば、お客が「お愛想して」と言うと「こんな店には愛想が尽きたから清算してくれ」と言う意味になります。

お勘定の意味として「お愛想が使われ始めたのは、庶民の暮らしや流行などの情報を掲載した明治時代の雑誌「風俗画法」95号の中で「勘定をおあいそといふなど尤も面白く存じ候ふ」と京都の流行として紹介されたものが全国に広まったと考えられているとの事であります。


言葉の問題をもう少し考察して参りたいと思います。


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