優等生は「若」様(15) | 甲南大學應援團OB会のブログ「雲外蒼天」

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甲南大学応援団再建物語
~黄霧四塞すと雖も、上に蒼天なきに非ず~

大学4回生というものは下級生時代に比べ時間は自由になるものでございます。卒業するにあたって必要な単位の心配がなければ、人によっては暇な位でありましょう。

 

その中、一連の騒動がなかったかの様に若様と團員氏は以前にも増して夜の街へ繰り出したりする様になっておりました。時は流れ初冬になり團員氏も後輩にその地位を譲り、入学後、初めて掟に縛られない一介の学生になれた訳であります。

 

話は些か脱線しますが、應援團員が4回生の12月頭に引退してから卒業する3月までの間、実質、大学へ登校する日数は1か月足らずでありますが、結構、様々な事に戸惑う元應援團員が多いのであります。

 

まずは起床し、身支度を整え出かける段になり着る物に困ります。これまでは否応なく学ランに袖を通すしか選択肢がなかったのでありますが、いきなり与えられた自由に困るのであります。

それまでの大学生活でまず服を買う機会、必要性がありませんので、手持ちの服と言えば高校生の時に着ていた物しかなかったり、あったとしても「元應援團員のワシには相応しくない」という代物であったりと悩みが尽きない訳であります。

 

そこで特例措置として引退した幹部は3回生になる直前のバッチの構成で学ランを着ても良いというルールがいつしか出来ました。実際、團員数が少ない時は、旧幹部が正月や節分の行事の際は一兵卒に戻ってバックを務める訳ですから、その装備は必要ではあった訳であります。

 

無論、器用に團員生活とプライベートを両立させ、引退翌日には見事にキャンパスの風景に溶け込んでしまう者も稀におりましたが、本物語に登場の團員氏は相も変わらぬ学ラン姿で引退後の残り少ない大学生活を送っていたのであります。

 

甲南大學應援團OB会

八代目甲雄会広報委員会