昨日の続きであります。
問題となった羽織紐でありますが、紐の長さも團によってそれそれでありました。我が團の場合、袴の紐を前で十文字になる様に結わえるのでありますが、その十字にかかる程度の長さを目安としておりました。他團では膝まで垂らす程、長い紐を着用している團もありました。
この紐を背中の方から見るとこういう形になっております。
羽織の背の部分に房が垂れ下がる様な形になります。後部分も團によって房の形状、長さは千差万別であります。我が團の場合、校章の部分を目安に長さを決めておりまして、下級生は校章が隠れない様にと注意を受けます。
着物は團員の洗濯力では不安が残りますので、多くの場合、クリーニング店のお世話になっておりましたが、房の形までは整えて頂けません。ブラッシングして美しい形に整えるのは下級生の仕事でありますが、こだわり派の幹部は任せてはおけないと思うのでしょう、自分でやります。
と申しますのも演武を演じた後などは激しく揺れ房は茹でる前のインスタントラーメンの如くグチャグチャになってしまうのであります。また羽織を収納しておく際の畳み方に問題があっても形が崩れます。
【Before】
【After】
房はブラッシングし成形した後、先端を糸や輪ゴムで縛って、本番を待ちます。本人にも観客にも余り目が届かない場所ではありますが、ささやかなこだわりであります。
次週の60周年記念総会において、長年の沈黙を破って3着ほど羽織袴が登場する予定であります。洗濯、アイロンがけに余念がない中、下級生時代を思い出し、房の成形に励んだ一日であります。
甲南大學應援團OB会
八代目甲雄会広報委員会