数日前に書かせて頂きましたが、学生組織の最大の魅力であり、弱点でもある点は毎年、血が入れ替わる点でありましょう。少なくともキャプテンや主将と言ったチームの大黒柱は毎年、交代する訳ですし、メンバー構成も変わります。メンバーは自らのスキルアップを図る傍ら、早くも後継者育成も念頭におかねばなりません。
無論、自らの事で手が一杯という者も多く、現実にはそうはうまくは参りません。また1年では到底、為し得ない様な大規模な組織改革、3年、5年スパンで考えねばならぬ様な一大プロジェクトを推進するにあたっては、その期間のトップの資質は勿論、毎年の引継ぎは極めて重要になります。
業務の引継ぎ、全体の計画の中での自らの役割を自覚する事は勿論でありますが、やはり先代の想いを継承し、そして自らの務めを果たし後輩に伝承するという事が肝要であります。
これは文章で書く程、現実は容易ではありません。やはり全体像を把握している者が進捗を確認したり助言せねば、壮大な絵図であればある程、遂行は困難であると言えます。
應援團の場合、伝統の演武や乱舞を伝承していく務めがありますが、それと同時に組織をどう保ち運営していくかという側面も重視せねばなりません。昨今、應援團のみならず体育会クラブでさえ、組織の維持運営に苦労している話をよく耳に致します。組織の維持運営法に関しては、應援團は他団体に一歩、先んじている位でないとこれからの時代を乗り切るのは困難かと思われます。
現時点で現役應援團を維持しておられる大学は、應援團が存続している理由がある様に思います。その事情は各校様々でありましょうが、少なくとも確立していると思われる運用法は大いに見習うべきでありましょう。OBの中で大学へ職員として残り、現役團員を側面支援する体制は早期に確立すべきでありましょうし、現役とOB会の距離を見直す必要もあるでしょう。
いずれにせよ、関係者が真剣に我が事として考えていかねば、同じ過ちを繰り返すだけになってしまいます。大いに議論し、より良いものを希求していく時期に差し掛かっております。
八代目甲南大學應援團OB会広報委員会