消えた名店【9】 | 甲南大學應援團OB会のブログ「雲外蒼天」

甲南大學應援團OB会のブログ「雲外蒼天」

甲南大学応援団再建物語
~黄霧四塞すと雖も、上に蒼天なきに非ず~

10.スナック「あどばんてーじ」

 

「あどばんてーじ」はバブル後までは北野坂にありましたスナックラウンジであります。当時としては珍しい1時まではスナックラウンジ、1時以降から朝まではホストスナックという2部制でありました。


今でこそ多くのジャンルの店が林立致しておりますが、かつての三宮はクラッシックなスナックとかラウンジとかクラブなどは多数ありましたが、ホスト、オカマ等の新しいジャンルの店は定着し難い街でありました。

その三宮でホストの草分け的存在が「あどばんてーじ」のマスターでありました。当初は東京や大阪で見られる様なホストクラブに勤めておられたとの事ですが、前述の様に三宮では何故かこの手の店は長続きせず、様々な店を流転なされた結果、ご自身で店を運営されるに至ったのであります。

 

お店の特徴としては女性客ばかりが集まるのではなく、老若男女幅広い客層を対象に、男性スタッフ、女性スタッフがいらっしゃいました。深夜からの営業でありますので、お客様は近隣のお店での勤務を終えた方、朝まで飲み歩く夜遊び族、酒を飲み出したら止まらない應援團員等が中心であります。

 

このマスター、何故か大の應援團好きであられまして、学ラン姿がドアを開けますと諸手を挙げて大歓迎して下さいまして、学割料金で朝まで飲ませて頂きました。我が團の機関誌「至道」にも広告を掲載して下さったり、ご令嬢を甲南へ進学させたりと、あらん限りの好意を寄せて下さったのであります。

 

夜の街で生活される方がお客様に多かった為、随分とこのお店で三宮のお店等の情報を仕入れては、團や三武会の同期等にさも己は三宮の事情通の様な顔していた團員も多い筈であります。

 

誠に残念な事でありますが、このマスター、平成13年に若くしてお亡くなりになられ、お店も閉店となっております。ただこのお店のスタッフとして修行しておりました方々が今では独立されご自身の店を営業なさって、遺志を継いでおられます。

【右手の筋にお店がありました。もう少し先の佐々木組本部が目印でした】

八代目甲南大學應援團OB会

広報委員会