リーダー部たる所以 | 甲南大學應援團OB会のブログ「雲外蒼天」

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甲南大学応援団再建物語
~黄霧四塞すと雖も、上に蒼天なきに非ず~

以前、ご紹介した我が應援團の機関誌「至道」には、ほぼ毎年の様に繰り返し使われる定型の記事が幾つかございます。そのうちの一つが「親衛隊紹介」と「リーダー部紹介」でありまして、それぞれのセクションの役割や目的を簡潔に記したものでございます。


そのリーダー部紹介の文面をご紹介しましょう。

『我が甲南大學應援團に代々受け継がれてきた伝統の乱舞を如何に演じ又、一糸乱れず指揮者としての手腕を大いに発揮するのが、リーダー部に課せられた最大最高の目標であり任務である。指揮者としての覇気が存在してこそ、素晴らしい乱舞があり得るのである。

乱舞に「これで良し」という限界はなく、演者一人一人の個性を生かし、工夫し、常に前向きの姿勢で取り組んでこそリーダー部のリーダー部たる所以である。』


過日、Facebookで公開させて頂いた三十二目乱舞の集い の模様のアルバムの中の一枚の写真の評判が極めてよろしゅうございます。立看板はこの写真を使っては?との意見もある程であります。その写真が以下のものでございます。

【甲南の舞】

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我が應援團の乱舞の多くで、取り入れられている型でございます。立った姿勢から一気に飛んでこの体勢になり、然る後、右手を伸ばし翼を広げる様な動きになるのでありますが、この姿が躍動感に溢れ美しいのであります。

一連の動きの中で一発でこの姿勢でピタリと止まるには相応の修練が必要でありまして、この一枚にリーダー部の全てが凝縮されていると言っても過言ではないでしょう。


日頃の練習は勿論、舞台の一瞬一瞬に賭けるリーダー部員は、日頃よりこの瞬間の為にこだわりを持っております。

例えば学生服にしても、体に合っていない既製品では折角の美しい身体のラインが台無しになってしまいます。丈も必要以上に長ければ演武の差し障りになります。應援團員のズボンはブカブカというイメージがおありでしょうが、これも必要以上に太いとやはりラインがボケてしまいます。そういった事から学生服を誂る時から、その者のこだわりがふんだんに散りばめられており、納得のいかない者は卒業までに何着も誂たりも致します。


他にも乱舞祭の前日から水分の摂取を控え、当日はなるべく汗をかかない工夫を率先してやるのもリーダー部員であります。難易度の高い乱舞を涼しい顔でやってのけるのも美学の一つだからでございます。


そんなかつての甲南大學應援團リーダー部の”粋”が詰まっているのが、この一枚なのであります。


八代目甲南大學應援團OB会広報委員会