應援團吹奏楽部考 | 大学應援團に関する考察を支援するブログ

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かつて地方都市に実在した應援團の赤裸々な日常を通じ、大学應援團とは何を考えるブログです。

以前 、触れましたが、現在の大学應援團は三部構成である事が一般的であります。休止段階での我が應援團はその枠組みで申せばリーダー部のみの一部構成でありまして、そういう意味ではクラシックな應援團と言えましょう。


 


大学應援團業界、特に大手校では吹奏楽部は重要な一翼を担っております。過去、太鼓だけで応援していたところに吹奏楽部を加え、それを組織的に應援團に組み入れた事は特筆すべき事であると思います。


何故なら基本的に吹奏楽部の本質と応援活動は決して同じ方向性であるとは言い切れない為であります。


テレビ番組で高校の吹奏楽部の密着ドキュメンタリーなどを拝見しますと、100人を超える大所帯では技量によって1軍2軍に分けられ、1軍はコンサートに主眼を置き、2軍はマーチングバンドとして練習に励むという割り振りが為されておりました。


吹奏楽部単体で見た場合、一般的には志すところは応援活動ではなく演奏会等の音楽活動であるのではないかと思われます。


その部分での不満を吸収しつつ応援活動に参加する事のメリットを吹奏楽部員に提示し共鳴を得る事が大事になる訳でございます。これが定着し、組織も大きくなれば、応援活動、音楽活動の両立も可能になり、逆に音楽活動以外のイベントは下級生の修練の場として活用も出来るなど、良い方向に循環致します。


こういった事を繰り返し歴史を築いてきた大手應援團吹奏楽部は実に効率的にその機能を果たしている様に見受けられます。


 


一方、様々な大学の文化会クラブ一覧等を拝見しますと、應援團吹奏楽部以外に吹奏楽団体が複数あるケースがございます。その中の1つは多くの場合、元應援團吹奏楽部であったりする様です。


これは過去、応援、演武祭活動に忙殺され、本来やりたい音楽活動が十分に出来ない不満からの独立運動による結果であると言われております。またリーダー部の暴力性を忌避し離脱したケースもある様です。


 


1から吹奏楽部を立ち上げた場合、それなりの組織が形成されるのに10年の歳月は必要と思われます。ただ学生クラブの宿命でいかに優れた指導者であっても4年でクラブを去らねばなりません。後継者の育成が至上テーマでありますし、OB会も10年計画を通して軸がぶれない様、見届ける必要もあります。


 


早稲田大学では男子学生のみのチア が登場し、存在の希少性のみならずかなり高い技術を保有し、メディアの注目を浴びている様です。


我々の世代では知らない様な団体が活躍している現在、應援團活動を行うにあたり必要な機能は何かをまず考える必要があり、應援團=リーダー+チア+吹奏という既成概念から脱却し、ゼロベースで考える必要がある様に感じます、


幸か不幸かゼロからの再建を考える我々だからこそ出来る取り組みもあると思いますので、議論を深めていきたいと思います。


 


八代目甲南大學應援團OB会


組織委員会