日本人はあいさつのとき よく天気の話題からはいる…だろう。 このあいさつの仕方に なじめない人もいると思うし 海外の人はどうして天気の話題から入るのだろうと不思議に思うと聞く。 ボクが昔聞いた説では 日本人はもともと農耕民族なので 一番気になるのが天気だ。 だから農家のあいさつで自然と一番多くなったのが まずは天気 気になる共通認識から話題に入って…っていうことだろうと。 その名残なのだろうが しかし この天気の話題からはいるのは心理学的には いいことだという話を聞いた。
人はだいたい気分がいいときもあれば 悪いときもある。 そして出会った人に対して気分が悪いときは 相手にもその気分をぶつけてしまう傾向があるそうだ。「こいつの顔 見てると気分が悪くなる 気に入らねぇぜ」と例えばなってしまう。 自分のセイではないのに なにかその人の気分しだいで事態はとんでもないことに…
そこでまず 天気の話題から入る。「きょうはいい天気ですね」「きょうは雨でいやですね」…と。 すると そのとき 一時的にだが 無意識に自分の気分を客観的に分析をするそうだ。「（例）そうか いま気分が悪いのは天気のせいか… こいつの顔のセイじゃないのか」 そうなると相手は「こいつ気にいらねぇ…」っていうことにはならなくなるという。 気分と相手の顔とがリンクしないということだ。 また気分しだいで 事態が変わっていくということも解消できるという。 つまり 天気の話題で まずは相手の気分しだいの状態を一度リセットし ニュートラルな状態にできるということだ。 まあ、気分しだいで話をすすめなくてもよくなるということだ。
とくにこれははじめて会う人などは効果的だそうだ。 よくドラマなどのお見合いシーンで「きょうはいい天気ですねぇ」というのは 意外に理にかなっているといえよう。 すべてそううまくいくということではないだろうが まずは天気の話題から…っていうのは そう悪くはないあいさつだといえないだろうか。
ちなみに 芸能界のあいさつはいつでも 「おはようございます」だそうだ。 朝でも 昼でも 夜でも 深夜でもこのあいさつ。 それはみんなそれぞれ時間がまちまちだからという。 それにスタジオなどで仕事をする人などは １日中建物の中にいるので 外の感覚が麻痺してくる そんなとき外からくる人とのあいさつがおかしなあいさつになってくる。 昼に会っても徹夜で仕事している人は「こんばんわ」といってきたり 夕方なのに 朝まで仕事をして睡眠夕方出勤「おはようございます」という人など。 だから「おはようございます」で統一しているという話だ。なお 近年は労働法の問題や労働組合との話し合いなどで テレビ局が深夜のスタジオ使用を禁止することもあり 、だいぶん世間的な感覚になりつつあるのだそうだが あいさつはこれからも残っていきそうだ。
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