息子の関心をマンガに向けさせたい
 小学4年の息子はゲームに夢中になっています。ゲームからマンガに興味を替えさせ、漢字や語彙力をつけさせようと考えています。どうすればマンガの魅力を伝えることができるのでしょうか。


本日の回答者

元公立中学校教師
鎌倉 弘行

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私は、縁があって昨年11月から近くの小学校に勤めるようになりました。しばらくは子供の様子を見るための授業をしました。一人ひとりの子供の様子が分かってから、授業の内容を変えました。


国語は教科書以外の文章も読ませるようにしています。中学生、高校生が読むような文章も入れています。子供は「難しい」と言いながらも「僕はこんな難しい文章を読んでいるんだ」と誇らしげに、友達や他の先生に話しています。学級も緊張感のある雰囲気になってきました。

 

彼らもゲームはやっていますし、ゲームの話もよくしています。けれど、勉強の話をするときの方が生き生きとしているように見えます。

子供は伸びたい、難しいことに挑戦したいという気持ちを強くもっている存在です。「朱に交われば赤くなる」という言葉があります。「子供は親の思ったとおりには育たないが、親のしているように育つ」とも言います。本を読むようにする雰囲気を家庭内に作ることが大切です。

 

子供がゲームをしている横で、たとえ30分でもお母さんが本を読んだらどうでしょう。そして「この本面白い」「これはためになるわ」などと、さりげなく聞こえるように言うのです。そして、お母さんの読んだ本を、見える位置に並べて置くのも大切です。本が増えていけば、自然に読書の空気は作られます。
時には、お父さんとも本の話をしてみることです。そういった会話の一つ一つの雰囲気を作ります。

 

ゲームから漫画に、漫画から本にということをお考えのようですが、私の経験から、それはうまくはいきません。最初から活字の本を勧めた方が、子供の知的好奇心を満足させます。その中の一つとして、漫画もあるという発想の方が子供の潜在能力を発揮させます。

 

小学校4年生に勧める本の種類としては、偉人の伝記がよいでしょう。お母さんも一緒に読んで、感想などを話すのもよいと思います。

 

偉人の伝記を読んで、自分が憧れる人ができれば、お子さんも努力する人になり、内在する能力も引き出されます。ぜひご家族で、読書の空気を作って下さい。

 

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ご紹介した記事は、株式会社光明思想社が発行する『生命の教育』令和6年3月号に掲載しています。本記事以外にも「家庭学習の習慣をつけさせたい」、「子供の乱暴な言葉が気になる」などのお悩みに回答しています。ぜひご覧ください!


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引用元:サッカー少年団で仲間外れの息子