折れた翼肯定されて生きてきたか、否定されて生きてきたか。消せない記憶が私の袖を掴む。どうしても忘れられない記憶が、生きることの妨げとなる。心軽く羽ばたいていた頃の記憶は遠い。一度折れた翼は戻らない。動かなくなった翼を引き摺って、地を這う。泥に塗れた顔を拭う。生きたい。死にたい。生きたい。死にたい。擦り切れて痛みが止まない翼を引き摺って生きるのは苦しい。いっそ笑えたらいいのに。役に立たない翼を切り落として噴き出す血を浴びながら、笑えたらいいのに。