12時20分すぎ。
FREED+に乗り込んだ瞬間、ひとりで勝手に開催している“Biscatsまつり”が再開した。
The Biscatsのカバー曲を流しながら走る道は、いつもより少しだけ軽やかで、Misakiちゃんの声が車内いっぱいに広がるたび、心の奥がふっとほぐれていく。
築24年の緑の屋根診療所に着くと、いつものようにリハ室へ。
まずは、通い始めてからずっと続けている“うつ伏せでの前伸ばし”。
大腿直筋の奥は相変わらずコリコリで、膝を伸ばして立つために、今日も地道に向き合う。
「先生、独身時代からコリコリ見つけるのがお上手でありがとうございます。参った」
あおむけになったまま、ついそんな冗談が口をつく。
先生は笑いながら、
「表面はずいぶん柔らかくなりましたよ。支えてくんで立てているから。でも内転筋の奥は、まだ改善の余地がありますね」
と、いつもの落ち着いた声で教えてくれた。
そのあと腸腰筋をほぐしてもらうと、指がズボズボ入っていくような不思議な感覚があって、まるで身体が生き返るみたいだった。
と思ったら、今度は内転筋の奥までしっかり治療。
痛いけれど、どこか安心する時間。
リハの最後は、机につかまっての立ち上がり。
親父さんにも協力してもらいながら、足に体重を乗せて――
「おりゃ、おりゃ。とりゃ」
と声を出しつつ、5回立てた。
先生に「だれかに操られているように上に伸びて。お尻に力入れて」と的確に言われると、なんと1分10秒も立てた。
報告書の目標は3分。まだ遠いけれど、確実に近づいている。
毎回全力で支えてくれる理学療法士さんたちには、本当に頭が下がる。
あの人たちの手があるから、僕は今日も立てる。
次回のリハは5月23日、9時30分。
また一歩、前へ進む日になる。