マスキングの鬼 | 小森陽一オフィシャルブログ「一期一会」Powered by Ameba

マスキングの鬼

今週末(2月11日)、幕張メッセでフィギュアの祭典、ワンダーフェスティバルが開催されます。そこには腕によりをかけたツワモノたち様々な作品が並び、その多くは当日版権である為、この日にしか買えません。だから、売る方も買う方も目の色が変わるワケです。


毎回、僕の展覧会の準備などを手伝ってくれるおぐらゆいさん。彼女は原型師であり、大のモスラ好きで有名です。日頃の恩を少しでも返そうと、新作の彩色見本を担当させてもらうことになりました。前回は双子のモスラ幼虫だったんですが、今回は成虫、しかも身体が虹色に輝くレインボーモスラです。当然、やる前から大変なことになるのは分かっていました。だが、男が一度「やります」と言ったからには最後までやり通さねばならない。こちとら昭和育ちですからね、やると言ったらやるんです。何があっても。



サンプルキットが届き、幕張メッセで完成品を展示する日を逆算すれば、制作にどれだけ時間がかけられるかが見えてきます。抱えている仕事も考慮すれば、彩色はどう考えても五日以内で仕上げなければなりません。そこからもう夫婦で奮闘しました。羽の模様をマスキングシートにトレースし、それをデザインナイフで綺麗に切り取って貼り付けます。最初はベースとなるレインボーカラーを仕上げる為、羽の模様を隠すんですね。それが上手くいったら次はベースを隠します。今度は模様以外の部分を隠してマスキングするんですね。もう頭がこんがらがってヒーヒーですよ。タイムリミットも迫ってくるし、焦りまくりです。でも、そうすると失敗したり、作業が雑になる。それでは折角の完成見本の意味がありません。スピーディに、でも、慎重に。相反する作業をひたすら集中してやりました。



完成したレインボーモスラがこちら。おぐらさんに見せたところ、心から喜んでくれました。いやぁ、良かった……。その夜、ホッとして泥のように眠ったのはいうまでもありません。



会場に行かれる皆さん、ぜひすいかクラブのブースを訪れてください。美しいモスラが飛び回っていると思います。



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