小森陽一オフィシャルブログ「一期一会」Powered by Ameba
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故郷の名を冠する巡視船

唐津海上保安部にお邪魔したのは約一年振り、小説の取材に唐津海技学校を訪ねた時以来である。今回の目的は巡視船の訪問だ。なんと我が故郷の名を冠した巡視船、その名も「いまり」が就航したのだ。


全長は96m、総トン数1500トン、後部にはヘリ甲板を備えた堂々たる威容だ。ここへ来る前は石垣海上保安部に所属し、「いらぶ」と名乗っていたそう。南の潮に叩かれたせいで、やはり錆もある。だが、それも船の勲章だ。しっかりと仕事をしてきた時の流れを感じられ、とても誇らしく見えた。


これからは「いまり」として、七管の海を守るという。これまで作品にいろんな巡視船・艇の名前を付けてきたが、まさか現実に故郷の名を持つ船が誕生しようとは思わなかった。


青空の青い海に照らされた白い船がひときわ眩しく感じられた。

追記
若い女性保安官に声をかけられた。聞けば高校生の頃、友人に頼んで僕のサインを貰ったことがあるという。彼女は努力し、今、一人の海上保安官として現実の道を歩んでいる。こんなに嬉しいことはない。2024年度版のサインをしたのは言うまでもない。あんまり代わり映えはしないんだが……笑



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講義する

依頼は昨年のこと。
「学生に向けて、創作の話、物語の発案や形作るプロセスなどを話して欲しい」
そんな事だったように思う。


打ち合わせに来られた先生方と話をする内、ゼミを受講している学生さんが総じて将来作家希望ではなく、中には商品を展開していきたいという思いを持っていることを知った。それならばプロデューサーを呼んではどうかとお伝えした。そうすれば0~1を僕が担い、1~10をプロデューサーが担う。より分かりやすく、幅広く話を展開させることが出来ると思ったからだ。

九州大学大学院芸術工学研究院のナラティブデザイン講座、年度の締めとして、僕と安藤プロデューサー(アンチカさん)はこの時期としては暖かい晴れの日にキャンパスに足を踏み入れた。

講義は90分×4、これを一日でという学生さんにとってもこちらにしてもなかなかハードな内容だ。僕は講義のテーマをあらかじめ提出しておいた。一限目は経験を交えながらの自己紹介、二限目でお題として出しておいた物語を企画書に展開する、三限目と四限目で学生の企画書を論評する。

お題のテーマは五つ、「一瞬で褪めた」「信号無視」「公園のトイレ~夏~」「手を振る人」「目覚めたら二年経っていた」。もちろん僕なりになんとなく頭に浮かべた物語を持ってはいたが、果たして学生さんがこれをどう扱うのか、とても興味があった。

しかし、講義の直前、思いがけない出来事が起きた。「セクシー田中さん」の作者さんが亡くなれたという悲劇だ……。


悩んだ挙句、僕は一限目の講義内容を変更することにした。作家とプロデューサーが揃った場において、もし、素知らぬ顔で自分の作品を語るような振る舞いをすれば、それは講義を聞きに来た学生さんに不親切ではなかろうかと思った。自分の身に起こった出来事を交え、作家が見ている(見えている)世界とプロデューサーが見ている(見えている)世界とを生の声として伝えた。将来、学生さん達の一粒の糧となるように願って。


その後、学生さんの書いた物語を発表してもらった。中身はどれをとっても素晴らしいものだった。これはお世辞ではなく、正直なところ衝撃すら受けた。お題としっかり向き合い、自分の想いを言葉に乗せて表現してくれていた。発表はどんどん熱を帯びていき、こちらの論評にも力が入った。気がつけば外はとっぷりと陽が暮れ、外灯の明かりに代わっていた。

「凄く楽しいです。また来年も講義に来てください」
話し終えた学生さんがその場で投げかけた言葉に、僕もアンチカさんも手応えと喜びを感じた。

沢山の力を貰った。こちらこそ皆さんにありがとうと言いたい。



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マスキングの鬼

今週末(2月11日)、幕張メッセでフィギュアの祭典、ワンダーフェスティバルが開催されます。そこには腕によりをかけたツワモノたち様々な作品が並び、その多くは当日版権である為、この日にしか買えません。だから、売る方も買う方も目の色が変わるワケです。


毎回、僕の展覧会の準備などを手伝ってくれるおぐらゆいさん。彼女は原型師であり、大のモスラ好きで有名です。日頃の恩を少しでも返そうと、新作の彩色見本を担当させてもらうことになりました。前回は双子のモスラ幼虫だったんですが、今回は成虫、しかも身体が虹色に輝くレインボーモスラです。当然、やる前から大変なことになるのは分かっていました。だが、男が一度「やります」と言ったからには最後までやり通さねばならない。こちとら昭和育ちですからね、やると言ったらやるんです。何があっても。



サンプルキットが届き、幕張メッセで完成品を展示する日を逆算すれば、制作にどれだけ時間がかけられるかが見えてきます。抱えている仕事も考慮すれば、彩色はどう考えても五日以内で仕上げなければなりません。そこからもう夫婦で奮闘しました。羽の模様をマスキングシートにトレースし、それをデザインナイフで綺麗に切り取って貼り付けます。最初はベースとなるレインボーカラーを仕上げる為、羽の模様を隠すんですね。それが上手くいったら次はベースを隠します。今度は模様以外の部分を隠してマスキングするんですね。もう頭がこんがらがってヒーヒーですよ。タイムリミットも迫ってくるし、焦りまくりです。でも、そうすると失敗したり、作業が雑になる。それでは折角の完成見本の意味がありません。スピーディに、でも、慎重に。相反する作業をひたすら集中してやりました。



完成したレインボーモスラがこちら。おぐらさんに見せたところ、心から喜んでくれました。いやぁ、良かった……。その夜、ホッとして泥のように眠ったのはいうまでもありません。



会場に行かれる皆さん、ぜひすいかクラブのブースを訪れてください。美しいモスラが飛び回っていると思います。



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