タイミング | 小森陽一オフィシャルブログ「一期一会」Powered by Ameba

タイミング

何をするにもタイミングは重要だ。「ゴルフをしよう」「ジムに行こう」「キットを作ろう」。思いはそこにあるのだが、最後の一歩を踏み出す(または背中を押される)には別の要素が必要だ。

書庫には手つかずの本が山ほどある。見ると気が滅入るので、なるべく見ないようにしている。だが、何かの拍子にその一冊に目がいった。
『生物と無生物のあいだ』福岡伸一著 講談社現代新書
ソファに寝転がって読み始めると、もう止まらなかった。



「生命とは何か?」
この本ではその定義を探す。その過程で知られざる科学者達の苦悩や詳細な実験などが語られていく。難解な専門用語や一般的には使わない表現などもあるが、縦軸が「人の思い」で貫かれている為、気持ちが脱線する事はない。最後までゾクゾクして探究の旅が出来る。

読みながら「似てるな」と感じた本がある。
『キャパの十字架』沢木耕太郎著 文藝春秋
もちろん、内容はまったく違う。似ていると感じたのは本から放たれる匂いだ。どちらの著者も妥協を許さず、一つの事をじっくりと追及していく。その過程がとてつもなくスリリングな風を作り出す。



映画版『寄生獣』の前後編を観て、ずっと昔に途中で脱落した原作本をあらためて読み直そうと決めた。
『寄生獣 完全版』全八巻 岩明均著 講談社
寄生獣はどこからやってきたのか? 何の為に生まれたのか? なぜ、人に寄生し、人を食い殺すのか? そのことが徹底して語られていく。その角度、深度は、今でも少しも色褪せていない。むしろ、今の方が現実的になっていると思う。手つかずの本の山の中で福岡さんの著書に目がいったのは、『生物と無生物のあいだに』にというタイトルが理由だ。そのタイトルだけがいきなり目に飛び込んできた。



何をするにもタイミングはある。その時はふいに訪れる。だから、焦らないで一休み一休み。それが来るのを待ちましょう(笑)



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