引退試合 | 小森陽一オフィシャルブログ「一期一会」Powered by Ameba

引退試合

10月4日、神宮球場。すっかり日も暮れて照明灯が夜空に映えた18時、東京ヤクルトVS阪神戦が始まった。セ・リーグ公式戦。だが、この試合は長いシーズンの中の特別な一試合だという事を、ここに集った人の誰もがちゃんと分かっている。
スワローズの背番号6、日本一のショートの姿を目の当たりに出来るのは、この日が最後なのだという事を―――。

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宮本慎也選手。大阪府出身。右投げ右打ち。身長176cm。決して球界では恵まれた体格ではない。恩師である当時の野村監督には、自衛隊(守り専門)と仇名された事もある。しかし、それにクサる事なく努力を重ね、昨年には2000本安打を達成。同時に犠打も400。そして、ゴールデングラブ賞は10回。ただ、ヒットを求められるのではなく、チームの為にこつこつと犠打を重ね、守備に就けば鉄壁の守りでエラーをしない。こんな選手は世界を探してもどこにもいない。

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ファンだけでなく、宮本選手はプロ野球選手からも慕われている。その証拠に球場の周囲や廊下にはぎっしりと花が添えられていた。しかも贈り主は各球団の現役選手、OB、監督達だ。球団の垣根を越えて愛されている存在。だからこそ、強烈な個性を放つ日本代表のキャプテンを務められるのだ。

試合は一点ビハインドの中、バレンティンがホームランを叩き込んで同点。まさか入るとは思えないくらいの低い弾道が、ライトスタンドに一直線に飛び込んだ。60号の大記録だ。そこからは投手戦。やがて雨が降り出し、延長戦へ突入。12回まで試合はもつれ、宮本選手はあわやホームランかと思えるほどの大飛球をレフトに放った。

この雨は涙雨だ。そして、多くの人達の分かれ難い気持ちが野球の神様に通じて、延長戦を用意してくれたのだ。なんというドラマチックな展開だろう。やはりこの世には特別の存在、特別の役割を与えられた人がいる。しかし、それは地道な努力を積み重ねてきた結果だ。それをみんな知っているから、大きな感動に包まれる……。

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宮本さん、19年間、本当にお疲れ様でした。しばらく休んで、またいつかグラウンドに戻ってきてください。

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最後に―――。
いつも僕にさりげなく新たな出会いを与えてくれるこの御仁。この人がいなければ僕が宮本さんと知り合う事も、こうして引退試合を目の当たりにする事もなかった。
Fマス、心から感謝いたします。本当にありがとうございます。

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