夫の父の、
抗がん剤治療が始まりました。
「知らないから怖い」と、
調べまくった私は、
「知ったら知ったで怖い」に
なってしまい、
心配であまり眠れなくなっていました。
夫の父の入院の数日前は、
娘(小学４年生)の運動会があり、
夫の父も来てくれました
少し話は逸れますが…
私と夫は、お互いの両親が
わりと近くに住んでいて、
(どちらも電車で１時間ほどはありますが)
とても良くしてくれている
幸せな環境にあるため、
何かにつけて
両家の両親を誘っていました。
子供のお誕生日、運動会、発表会、
母の日、父の日、娘の習い事の発表会…
しょっちゅう両家が集まっていました。
「ありがたいな」「幸せだな」
と、もちろん常に思っていました。
誰にも、
明日があるのは当たり前ではありません。
でも私は、
明日がくるのが当たり前で、
来月がくるのも当たり前で、
来年がくるのだって
当たり前に考えてしまっています。
来月も、来年も、
両家両親が集まれると思っていました。
いえ、
今でも、
来年のお正月は夫の父と
今年と同じように
箱根駅伝を見ようと思っています。
何度も行った、
夫の父のお気に入りの焼き肉屋さんにもまた行くし、
行こうって盛り上がったカラオケにだって行くし、
毎年の旅行にも、また行きます。
旅行先で毎年必ず一緒に食べる、
塩がたっぷりのアユの塩焼きを楽しみにしています
でも、それは当たり前ではありません。
今日と同じように明日がきて、
今月と同じように健康な来月がきて、
今年と同じように来年も笑っている、
それは当たり前ではありませんでした。
大好きな人が、
大切な人たちが、
みんな健康で元気に集まれることは、
奇跡のような幸せなことです
運動会当日、
朝、娘の髪の毛を結んでいると
「運動会、がんばるね！
ダンスのときに、
おじいちゃんとおばあちゃんに
手振るんだ～」
と娘が言いました。
「そうだね、みんな来てくれるもんね」
と言いながら涙が出そうになりました。
…私は、怖いんです。
自分だったら…と考えると、
とても怖くなってしまったんです。
抗がん剤は、
がんをやっつける強い薬なので、
副作用もさまざまなことがあります。
副作用についてもたくさん調べました。
夫の父が、
痛いんじゃないか、
苦しいんじゃないか、
辛いんじゃないか、
と考えると、怖いんです。
こんな気持ちでどうする、私。
一緒に戦うって思ってるのに。
一緒にやっつけてやるって思ってるのに。
入院当日は、
夫の兄が車で病院まで送ってくれました。
夫の父に、
なんて連絡をしようか
ずっと考えていました。
「無事に入院できてよかった、
明日からだね」
とメールをしました。
翌日には、
「今日からだね、
副作用があまりないように
祈っているからね」
とメールをしました。
治療が開始して３日目に
夫の父から返信がありました。
「今のところ、
副作用は大丈夫そう。
でも、毎日忙しいんだ。
時間ができたら連絡するね」
点滴をして、薬を飲んで、
検査をして、問診をして、
と、いろいろ忙しいようでした。
４日目は、
少しやりとりをしました。
４日目も体調はいいようでした。
スマホの充電がすぐなくなると言うので、
今度見せてね、と返信しました。
いつものようなやりとりに
ホッとしながらも、
「明日も大丈夫でありますように」
と祈って祈って、祈っています。
最初の抗がん剤治療なので、
１０日間の入院予定でしたが
３日早く退院できました。
「病院のごはんが美味しくなくて、
３キロも痩せちゃったよ」
とメールがきたので、
すぐに夫の父の好きなウナギを送りました。
美味しく食べられますように。
このまま、副作用がなく、
がんが全部なくなりますように。
がんが全部、いなくなりますように。
夫の父の１次治療は、
SOX法という治療方法だそうです。
治療方法について、
大阪国際がんセンターの資料がわかりやすかったです。
https://oici.jp/file/202207/gansyu/03A0021_20220719.pdf