◇川合 空(KAWAI Sora)
役者/イラストレーター/鋳物作家
東京藝術大学工芸科鋳金専攻 2016年卒業
1991年生まれ。愛知県出身。三人姉弟の真ん中。次女。
大学在学中に役者を志すようになり、卒業した現在も美術と並行して女優やモデルなどの活動も行う。イラスト、鋳物、舞台美術、ポスター、ライブペイント、映画や舞台の役者、被写体など、マルチに活動中。
◇川合 光(KAWAI Hikari)
ギタリスト
横浜国立大学 在学中
1994年生まれ。三姉弟のうちの末っ子。弟。
ウクレレ奏者の父親の影響から、音楽を始める。
主にギターとベース。現在は横浜国立大学の数学科で数学を学ぶ。
並行して音楽ライブなども行っている。
【インタビュアープロフィール】
◇松永 小百合(MATSUNAGA Sayuri)
テキスタイルアクセサリー作家、コモゴモ展立ち上げメンバー
松永 小百合(以下 M)
川合 空さんは私の大学の後輩で、
根津の老舗バー「天井桟敷の人々(通称:てんさじ)」でも学生時代一緒に働いていました。
今回は、その懐かしの「てんさじ」でインタビューをさせていただきました。
さっそくですが、空ちゃんは今は主にどういった活動をされているんですか?
川合 空さん(以下 S)
私は、今年の3月に東京藝術大学工芸科鋳金専攻を卒業したんですが、在学中から役者を目指して活動を始めて、鋳金研究室で鋳物の作品を作ったりイラストを描いたりするのと同時に、役者の勉強もしていました。
映画に出演したり、自分で劇団を立ち上げて演劇もやったり、そういう活動をしていました。
M
てんさじで一緒に働いてる時に、
空ちゃんが「こんど舞台に出るんです!」
ってキラキラした目で話していたのが印象的だったな!
大学と役者の勉強を両立させるのは大変だっただろうなと思います。
S
そうですね。今はフリーになったので、芸能事務所に所属して、
どんどんこれから役者としての活動の幅を広げていきたいなって。
でも、もちろん作品も作りたいので、役者兼クリエイターとして、いろんな方面で活動していきたいなと思っています。
M
これからの活躍が本当に楽しみです!
それで、ライブペイントを最近やりたいなと思っていて、
機会を探っていたんです。
色んな所に声をかけていたんですが、
もしかしたらコモゴモ展さんで出来るかなと思って。
M
空ちゃんにとっても慣れ親しんだ上野公園だし、
美術館などの施設が集合していて、
ライブペイントにはぴったりの立地だと思います!
コモゴモ展は前にも参加したことがあるんですが、
その時もライブペイントっぽいことをしていて。
来ていただいた方の目の前で、
Tシャツやトートバッグに希望されたものをその場で描いて、
すごい楽しかった!
その時、自分が絵を描いてるところを見てもらうのって
すごく大事だなと感じたんです。
出来たものを見せるのも大事だけど、
その作品の途中経過を見てもらうのも面白いなって思って。
そうそう!
すでに完成したものを見る機会ってたくさんあるけど、
描いている途中経過を見られる機会って本当に少ないよね。
見てる人も興味津々で、
無意識にどんどん近づいてきてくださって(笑)。
描いてる手元を面白そうに見てくれて。
確かに、そういった光景を見て
「ああ、みんな描いたり作ったりしているところも見たいし、
面白がってくれるんだ!」って、
自分たちも初めて気づいたというか。
S
もともと私は大学で鋳金をやっていたんですが、
鋳金って完成した作品だけ見ても、制作の行程って
ほとんど想像がつかないんですよ。
説明しても分からないようなレベルで。
むしろ、「鋳物って何ですか?」
と言う方が多いです。
当たり前なんですけどね。
そういう意味で、
自分が物を作る時の途中経過を見てもらうって
すごく大事だなと思って。
まあ、鋳金の途中経過を見てもらうのってけっこう大変で、
写真とかで見せるとかしかなくなっちゃうから、
それなら絵の方だけでもと思って。
M
見てもらいたいけど、鋳金とかだと
どうしても安全性や設備的な問題もあったりするよね。
S
そうなんです。
それで、ライブペイントをやりたいなと思ったんです。
やるなら、自分一人で作るんじゃなくて、
来てくれた方だったり、色んな音楽だったりとかの
たくさんの要素を組み合わせたくて。
演劇とか映画とか、そういう映像系に関わり始めたのは、
自分一人だけの世界じゃないってことに
面白さを感じて入っていったのがきっかけだったので。
演劇にしても、
自分以外に他の役者さんやスタッフさんや演出家の方や、
見てくれるお客さんとか、そういう人達がいて
作品が初めて出来上がるって事がすごく面白くて。
自分一人だと出てこない発想とか、そういうのがいいなと感じて、
役者の世界に飛び込みました。
M
そうなんだね。
私は黙々とこもって物を作ってるから、
そんな環境で何かを作れるって、なんとなく眩しくて羨ましい(笑)
S
私もそう思ってました(笑)。
今回も自分ひとりで描くだけじゃなくて、
音楽と一緒にやりたいと思ってて。
そこで、うちの弟に声をかけたんです。
弟は元々音楽をやっていて、前に一緒に作品を作ったりもしているんです。
川合 光さん(以下 H)
はじめまして、光です。
今、僕は大学院で数学の勉強をしています。
音楽は高校、中学校くらいから
父親の影響でギターをずっとやっています。
大学に入ってからはバンドを始めて、自分で曲を作って
披露する場を設けたりもしていました。
M
はじめまして!
光くんは理数系男子なんですね!
やっぱり似てますね、目元とか特にそっくりです。
音楽の方は、今はどういった活動をされているんですか?
H
最近は、不定期なんですけど
近所の飲み屋でジャズブルースのライブをしています。
6月にもライブをやるんですけど、
そんな感じで音楽活動は続けています。
M
では、今回もライブペイントに合わせて、
ジャズのようなテイストで演奏する感じですか?
H
ジャズというか、
ジャズ要素もちょっと入った感じのブルースですかね。
S
明るい感じにしたいなと思っていて。
コモゴモ展の雰囲気にも合った感じで出来ればいいなって。
音もまわりに響き渡るはずだから、
BGMにもなるような明るめの曲を選曲をして
弾いてもらえたらいいかなと思っています。
それに、
彼の弾く音楽が耳に入ってきて、
それが手に移って画面に入っていったりとか、
逆に私の描いたものが、彼の耳に入って音楽につながったりとか、
そういう風に
コミュニケーションしながらできたらいいなと思っています。
以前、私が劇団を立ち上げて講演をした時に、
彼が音楽を作ってくれたことがあって。
逆に、私は彼のバンドのCDジャケットの
イラストを描いたりもしていました。
M
兄弟で一緒に何かを作るっていいですね!
なんだか、いまも二人とも同じポーズで腕を組んでいて
仲のいい姉弟っていう感じがすごく伝わってきます。
その時も、光くんが作った曲はジャズテイストだったんですか?
H
その時はロックでしたね。
M
演目に合わせて作ってもらったり?
S
そうですね。
何曲か作ってもらって。
今回も、音楽ももちろんなんですが、
ライブペイント自体をどういうものにするかっていうのを相談中で。
参加型というものを意識して、結構広い空間を使い、
キャンパスの形、大きさはどうするかとか、
弟がどこにいるのかとか、いろんなことを考えて
試してみたいなと思っています。
M
画材は何を使うんですか?
S
何に描くかにもよるんですけど、私が得意なのは水彩なので、
あとはペンとか、が好きだし使い慣れてるからいいかなって。
もしくは、全然違うものになるかもしれないし、
絵の具も使わないかもしれない!
まだ少し時間があるので、練って考えてみたいなと。
大きさは、150号とか外だから出来るサイズ感、
けっこう大きいものにしてみたい。
何か工夫したいなと思っています。
M
屋外だし、広い空間だから遠目からも分かりやすいといいですね。
今回はライブペイントをする上で、テーマみたいなものは決めてあるんですか?
S
それは、当日を楽しみにしていただければ!!
M
なるほど!
では当日発表ということで、乞うご期待ですね!
S
ただ、やりたいなって思ってるのは、
自分達だけがただ作るっていうんではなくて、お客さんがいて
初めて完成するようなものが良いなと思っています。
なので、どこまでお客さんに参加してもらおうかっていうのは
いろいろと考えてます。
M
例えば、ある程度テーマをその場で言ってもらって、
少しづつ取り入れて行くとか?
S
どんな形にするはまだ考え中なんですが、
そういうものだったら楽しいかな。
どうしたら見てもらえるかなって思って、
いろんな方向から考えています。
M
参加型のライブペイント、どんな表現になるかすごく楽しみです!
【川合 空・光 ライブペイント】
第8回KOMOGOMO展
日時:6月5(日)10:00~17:30
@上野恩賜公園 噴水前広場
川合光告知
「むぎわらいぶ vol.2」
日時:6月11日(土)17:30~ 2stage
場所:麦わら屋(和田町駅徒歩2分)
料金:2000円(2時間飲み放題 食事付き)
川合 空HP
http://sorakawai.tumblr.com
川合空Twitter
https://twitter.com/soratarooooo