こんにちは。松田環です。
第一部に引き続き、第二部をお届けします!
第一部はこちら・・・http://ameblo.jp/komogomoten/entry-12133218908.html
今回は金属とガラスを使って
立体作品を制作している若林真耶さんに、
長年の友人である私がインタビューしています。
【プロフィール】
(東京藝術大学美術学部工芸科鍛金専攻 卒業 鍛金・ガラス造形作家
彫刻作品の制作・発表を中心にインテリア・エクステリアの他、ジュエリーも手掛ける。)
松田 環 Tamaki Matsuda
(東京藝術大学美術学部工芸科卒業の漆作家。コモゴモ展運営メンバーのひとり。)
松田 環(以下 T)
上野には沢山の美術館やアート施設が集まっている上に、
公園という性質上、開かれた場所でもある!
若林 真耶(以下 M)
多分、自分の作品展をやっている場所だけだと…
T
知っている人とか一部の人だけになり勝ちで、
どうしても限定されてしまう。
M
アートには興味あって有名な作品を見に美術館には行くけど、
その他のギャラリーや展示会などに足を運ぶ人は
意外に少ないと思います。
T
自分の物にして楽しめる物がある場が開けた場所にあると、
思いがけない出会いに繋がるよね。
作った本人がそこに居るしね。
M
アートコレクターではない人がどういう風に感じるのかを
聞ける場でもあります。
あと、周りの意見を採り入れつつ、
見せ方を変化させています。
手がかかっているのに、あまりそう見えない部分を
見直して、オリジナリティを高める工夫をする事によって、
前より手にとってもらえる様になりました。
T
独自性、大事!
特に若林さんみたいなはっきりした特色を持っていれば。
普通じゃもったいない。
私の場合も、一見すると前とそんなに変わらないんだけど、
側面や裏面にも正面と同じ手間をかけて、
時間はかかってしまうけど、長く使って欲しいから改良したよ。
(写真は環の漆作品。KOMOGOMO展での様子)
金具部分も真鍮から金に変えて、
そんなこんなで材料費も上がってしまうから
少し単価上げたけど、買って下さる人はちゃんと居る。
M
何故これがこの値段かということをきちんと説明出来て、
納得してもらうことを大事にしています。
どういう素材使って、どういう工程で、
この作品ができているのか。
T
でないと、作る事が辛くなるし作り続けられなくなる。
でも日常生活で使ってもらいたいから、
あんまり手の届かない物になって欲しくないっていう
思いもあって、値段をつけるのって難しい。
M
そこは確かに難しい…。
T
作品から直接見えない物にも結構お金使うよね。
分野によって違うけど、設備とか、光熱費とか、
道具とか、あと沢山消耗する、例えば、やすりとかね。
M
値段をきちんとつけて、それに相応しい物を作ろう!
自分を追い付かせれば良いと思います。
難しいけれど、
やっぱり続けていこうと思うなら
仕事としてそこは考えないと。
T
遊びじゃないから作り続けられる価格にしたい、
それで買って下さる人が居るならばその価格は
間違ってないと言えるんじゃないかな。
作り続ける事って本当に大変だなって思う。
さて、毎回冒険的な挑戦で見せ方や内容を変化させて、
お客様が求める物と若林さんらしさの丁度良い感じの
所を探る事が出来たようですが、
2016年のコモゴモ展ではどのようにしたいですか?
M
今年は10回あるということで、
季節感や手にとってもらえた理由について、
昨年よりも考えていきたいと思います。
私の作品が良かったのか、
周りの美術館で開催されている展覧会が良くて
お客さんが多かったのか、気候が良かったからなのか。
そういうところでもう少し色んな事を
掴めるようになってくると次の制作につながると思います。
T
今年も期待ですね!
ありがとうございました。
今回のインタビューを終えて、
相変わらずの真っ直ぐな若林さんを発見して
個人的に嬉しくなりました。
やはりさすが、美術品を作って生きてゆく家庭に育った彼女。
コモゴモ展では主にアクセサリーや
小さな立体作品を展示販売していますが、
お時間があればぜひ、彫刻作品の写真ファイルも
御覧ください。
若林真耶の世界が覗けます!お楽しみに。
~告知~
次回のKOMOGOMO展は、いよいよ
今週の土曜日、日曜日です!
皆様のお越しをお待ちしております。
今回のポスターは私、環がモデルになっている
デザインとなっています。
●第6回KOMOGOMO展
3月5日(土)-6日(日) 10時-17時30分