vol.1に引き続き、KOMOGOMO展出展作家で
東京藝大の油画科卒の画家
Kaori Izumiyaさんのインタビューを
お届けいたします。
*vol.1はコチラ・・・・
【インタビューvol.1】東京藝大の油画科卒の画家 Kaori Izumiy
「Kaori Izumiya in UENO」
インタービューと共に
彼女と上野の写真もお楽しみください。
*クレジットがある写真は今回インタビューでも参加している桑原愛子撮影
進行は、
KOMOGOMO展活動委員会メンバーの松永 小百合、
Kaori Izumiyaさんの友人でKOMOGOMO展出展作家の
桑原 愛子さんの3人で行われました。
【参加者プロフィール】
Kaori Izumiya
(東京藝大の油絵科出身の絵描き。2016年2月からニュージーランドで新しい生活を始める。)
松永 小百合
(東京藝大の工芸科染織卒のアクセサリー作家。コモゴモ展運営メンバーのひとり。)
桑原 愛子
(東京藝大の油絵科卒の作家。写真、絵画を制作。コモゴモ展では、主にがま口革屋やあちゃことして革小物を出展。Kaori Izumiyaとは学生時代、クラスメイト&友人)
桑原 愛子(以下A)
最初にコモゴモ展のポリシーとか
活動内容を聞いた時に、
もっと気軽に作品を発表したり、お金に変えられたりできるんじゃないか
と話していて、本当にそうだなと思った。
Kaori Izumiya(以下 K)
最近はやっとそのあたりに気付いて、
ようやく絵が売れるところまでたどり着けた。
そこにたどり着けなくて、
描くこと・つくることを
辞めちゃう人もいっぱいると思う。
続けていられるのは、
好きだからっていうのが一番強いのと、
絵描くことは
生活の一部であって描かずにはいられない
っていうのがあるかな。
でも、やるからには売れたいので、
手にとって貰うには
どうしたらいいだろうというのを
考え始めたのはここ2~3年かもしれない。
展示をカフェやジュエリーのお店等で
1年に3~4回続けていると、
なんとなく飾りやすいかなとか見えてきたんです。
最初のコモゴモ展では、
キャンバスにアクリルガッシュで
描いて出してたら、
興味は持ってくれるんだけど、売れなくて。
S
絵の内容はポップで若い人向けだけど、
キャンバス画の価格帯が高くて若い人には手が出ない?
K
そう。
あと、ポストカードにするのはいいけど、
やっぱり絵よりポストカードを
みんな見て買っていくので、
展示してる絵で作るのはやめました。
その代わり、手元にない絵を、
もっとたくさんの人に見てもらうために
ポストカードにしたり。
今は学生時代は考えてもみなかった
買ってもらう事と、自分のやりたい事とを
合体させるためにはどうしたらいいだろうと模索中。
A
今はインスタグラムとかも活用してるね?
K
本当はインスタを始めるのも嫌だったけど、
世界中の人が見ているから
と勧められたのがきっかけで始めた。
1日1枚はドローイングとか描いてるので、
それをアップしたり、展示情報、
プライベートをアップしてる。
作品だけ見せればいい時代じゃないんだなと思うので、
作者が垣間見えることも大事だなって感じていて、
趣味やプライベートとかも分かると、
見てる人との距離間が縮められるのかなと思ってる。
作品を手にとって、作者が垣間見えたほうがいい時代。
だから、お客さんと対面のコモゴモ展というのが
本当にいいなと感じる。
S
買い物もネットで買ったりで
人と人とのやりとりが希薄になっているから、
家に飾るものとか身に付けるものを、
作った人から買う喜びはありますよね。
K
こっちも嬉しいしね。
どこに飾ろうかしら、
とか言いながら買って行ってくれるの。
S
作品の物語みたいなのを話したり、
ほんとに出会いだなって思う。
K
運命だ!
とか言ってくれたり、
SNSでしか知らなかった方が
わざわざ買いに来てくれたりすると本当に嬉しいね。
A
コモゴモ展の作家は、
いい人たちが集まってくれている気がする。
出展者がみんなで一緒に作り上げている感じ。
S
出展者も、
「私は出展料払ってるからお客さんだ」
で終わるんじゃなくて、
学びっていうとおこがましいかもしれないけど、
コモゴモ展と一緒に大きくなってもらえると嬉しいな。
新しい横のつながりも作っていけるといいなと思う。
それに、制作って孤独だから、
1~2ヶ月に一度みんなで集まって、
ワイワイする場があるのは単純に楽しい!
K
学生時代は、藝祭とかの祭り事を
楽しめなかったっていうのもあるからか(笑)
すごく楽しい!!
適度にみんな大人になって、
個々のやり方もそれぞれあって、
その中でもっと自分のつくってるものを
身近に感じて欲しいっていうのが共通してあるから、
ギスギスせずにアットホームな感じでやれてるし。
S
今、絵を出してくれている作家は少なくて、
屋外での展示はなかなか受け入れにくいのかな?
K
私は、いろいろな場所で展示して
来たからあんまり外でも抵抗はない
ギャラリーに所属している作家だと、
違和感があったり外への抵抗はあるかも。
A
私がKaoriをコモゴモ展に誘ったのは、
絵はキャンバスじゃなく紙媒体の方が
売りやすいのかなと思ったから。
K
鉛筆と紙で描いたものをアートとして
売るっていうのはどうなの?
って思っている人も多いと思うけど、
表現方法は自由だからね。
S
油絵とかの絵画の販売ってだけじゃなくて、
告知スペースとしてポートレートとか
ドローイングなんかを展示して、
展示の告知として活用とかもしてもらえるといいな…
と思っていて。
1日に何千人って通る上野公園で、
顔を合わせて宣伝をできる
メリットって本当に大きいと思うし、
新規顧客の獲得にはもってこいの場所だと思うんです。
K
作家の告知のスペースとして
使うっていうのはいいアイデアだよね。
普段話せない人と話ができているのを、
お客さんも楽しんでいるのがわかる。
コモゴモ展は本当にいいイベントだと思う!
いつからこの計画を練りだしていたの?
S
1年前の9月の藝祭で、建築科の後輩から
「上野公園を管理している東京都の緑地事務所から、
上野公園でアートイベントを企画して欲しいって話を頂いた」
って話を聞いて。
彼は学生で課題が忙しくて手が付けられなかったから、
卒業している我々にぜひやらせてください!って立候補して。
上野を再びアートの発信地に…っていう東京都の方針とか
いろいろともどかしい気持ちなんかと合致して、
本当にいいタイミングでした。
A
コモゴモ展の成り立ちなどの全貌も特集して欲しい!
S
ありがとう!近いうちにやらせてもらいます!
Kaoriさん、何度かコモゴモ展に出展してみた
感想をお聞かせください。
K
始めは接客とか大変だと思うけど、
もともと人と話すのは好きな方なので
回数を重ねて行けばいくほど楽しくなってきた。
後、次はいつやるの?って
聞かれる事が多いから、
ホームページで1年間のスケジュールが
分かるのはいいよね。
NZから一時帰国する時は、
コモゴモ展の日程に合わせて帰って来られるし。
S
定期的にあるイベントというのを
お客さんに知ってもらえると、
毎月楽しみにしてもらえるし、
リピーターの方も回を重ねるごとに
増えてきていて嬉しいですね。
K
絵を購入してくれて、
後日オーダーで注文してくれる方もいて、
今までオーダー作品は苦手なものとかも
あるから避けてきたっていうのが多かったけど、
今後制作一本でやっていこうって思うなら、
苦手な仕事も受けていかないと…って。
S
好きな中にも苦手はあるしね。例えば…?
K
うーん…
なぜか頼まれるものって、避けてきたものが多くて(笑)
風景とか、動物とか本当に苦手なんだけど頑張って
最近は描いたりしてる。
S
注文は、相手の中にイメージもあるし、
自分の思うままにできない部分があるから苦しいよね。
K
でも、コモゴモ展ではそういう繋がりが
できるからそれは凄くありがたい。
S
コモゴモ展ではマージンが発生しないですが、
出展料を支払って実際に利益はとかはどうですか?
満足度とか…
K
コモゴモ展はマージンがないのは凄く本当ありがたい。
正直、40%、50%取られると、
厳しいのが現実なので、
マージンがないとモチベーションも更に上がるし、
本当に作家に優しいシステムだと思う。
S
もう少し予算を作れれば、
招待作家のブースを作ったりして絵画を
押し出した展示をするって言うのも面白いかも。
さっそく企画してみます!!
A
いいね!ぜひお願いします!
S
Kaoriさん、愛子さん、
ロングインタビューにお付き合い頂きまして
ありがとうございました!
Kaoriさんがしばらくコモゴモ展に出られないのは
寂しいですが、NZでの新しい生活と成功を
上野公園からこころより応援しています!
次回のコモゴモ展は、
2016年1月30日(土)、31日(日)10時~17時
藝大の卒業・修了作品展と同時期に開催です。
若き作家とその作品に出会いに、上野公園へ遊びに来てください。