「おうが君、リュウオン君今日来てるよ
おいでよ、会わせてあげる」
て急にはなれの子たちに言われました。
いつも5、6人で
広い庭のどっかでボール遊びとかしてる
小学生中心の子たちです。
男女います。
遊んでるところは何度か遠くから
眺めたことしかなかったけど
ゲームボーイやってるだけの子も
一部いました。
「リュウオン君はゲームすっごいうまいけど
外ではやらないから
持ってこなくていいよ」
呼びに来たその2人の女の子に
「僕ゲームボーイ持ってないです」
て言うと
2人とも驚いてて
「えーっゲームないのに
いつも本宅でひとりで何やってんの⁉︎
ここってプレステとかもないよね?
東京から持って来てるの?」
みんな僕たちは東京から来てる親戚だと
思ってるんでした。
まあ関東🟰東京って感覚なのかも。
「ゲーム機はないけど
パソコンありますね。
使ってもいいんだよって
美津子おばさんには言われてます。」
袖をつままれて引っぱられて
あまりの馴れ馴れしさに
びっくりしました。
こんなにたくさんの兄弟、
義兄弟の中で育つと
そういう性格になるんでしょうか?
「おうが君パソコン出来るのー?
すごーい!さすがー!」
女の子たちは靴を履く僕のそばで
目を丸くして
両手で口を押さえて
ピョンピョン飛んでました。
靴を履き終えると
また服をつままれて
引いて行かれそうになってるところに
今度は男の子がひとり走って向かって来て
「あっちあっち!
リュウオンすげー
バク宙できるようになってる!」
僕は庭の中のちょっと広場になってる所に
拉致されて行きました。
リュウオン君は中学生でした。
いつもはいない同じくらいの女子もいて
はなれの人だか、遊びに来たただの友達だか
わからないけど
僕の方を見て飛び跳ねながら
キャピキャピと喋ってるんです。
"かわいい"って聞こえて
恥ずかしかったけど
まあ年上の中学生だから許しときます。
「こんちは、
東京のひひ孫様だって?
目通りいつ?」
多分バク宙を披露し過ぎて
地べたに座り込んでるリュウオンが
僕に手を振りながら
話しかけて来ました。