ひいひいおじいちゃんは
"名継ぎ"という言葉を使いました。
それが今現在
本家が待ち望んでいる
後継ぎの男の子なんだと思います。
でも今は昔のような
せんじゅ様の"つとめの日"は
行われていません。
5日に一度には。
(市役所の市民相談課みたいに
相談を持ちかけてくる人は
今でもいるそうですが、
それにはおじいちゃんも同席するけど
実質的には
“助役"担当になってる
親族の家門の家長クラスの人たちや
美津子おばさんとかが
相談し合って解決の手助けを
してるんだそうです)
だから本当に"名継ぎ"に選ばれても
今は何もすることはなさそうです。
それで名を継いでも
この家に入らなくてはいけないわけじゃない
ってことらしいです。
ところで
びっくりしたことに
ひいひいおじいちゃんの
本当の名前は"りゅうが"って
いうそうです。
僕と同じ"雅"の字なんです。
ママは偶然だって言ってますが
僕はなんだか
因縁めいたものを感じて
嬉しかったです。
ママは美津子おばさんが
あまりに親切なんで
毎日感激してます。
美津子おばさんがというより
この千壽家が
とにかく人のために出来ることはなんなのか
常に考えるということを
家訓としているみたいです。
だから
僕は確かに名継ぎになれる人間じゃなかった。
それをおじいちゃんにすぐに
見抜かれたんだ、
せっかく名前の字が繋がってたのに
僕はだからダメだと言われたんだと思うと
すごく怖い気持ちです。