ありとうございました〜。
お疲れさん。
今日もたくさん、お客さん来たね。
「マスターも、お疲れさまです。
本当に、今日も忙しかったですね。
でもマスター、この忙しさ、少し変だと思いませんか?」
変?
忙しいことが?
お客さんが来てくれるんだから、ありがたいことでしょ?
「そうなんですけど、ちょっと違和感を感じるんです。」
違和感?
どんな?
「うまく言えないんですけど···
なんて言ったらいいのかな。
自分の意志で来てる人じゃない氣がして。」
へ?
そんなバカな。
操られてるとでも?
「マスター、感じませんか?
お客さん、話してる時におんなじこと言ってるの。
なんだかわからないけど、ここがいいって言われたんだよねぇ、って。」
あ、そのセリフ。
聞いたことあるなぁ。
「でしょ?
全然繋がりのないお客さんから、おんなじセリフ聞くんですもん。
変じゃないですか?」
たしかに。
「誰に聞いたんですか?って聞いても、みんな一様に、覚えてないとか、誰だったか忘れたって。
忘れすぎでしょ(笑)」
(笑)
うちの店のことを、誰かが良いように噂してくれてるってことなのかな。
「さぁ···
あ、ちょっと待って。」
へ?
「·······
今しがた、話してたところです。
なんだかおかしいって。
えぇ、急にですもん。
何かあるのかなって。
それが分からなくて。」
いつものごとく。
どなたとお話してるの?
「え、あぁ、ごめんなさい。
今は、先日お越しになった"お客様"。
マスターが席を外した時に、カウンターで楽しくおしゃべりしてたんですよ。」
へぇ、そうなんだ。
で、なにか分かりそう?
「えぇ、ちょっと待ってください。
·····はい、たしかに。
今はそうじゃないんですけど、しばらくやってました。
はい、分かりました。
マスターに聞いてみます。」
???
「マスター。
最近、仲良くなった神様がいるでしょ?」
は?
神様?
仲良くなんて、記憶にないけどなぁ。
「え〜っと、そうだなぁ。
今から2週間くらい前。
マスターが誕生日の頃に知り合った神様ですよ。」
えぇ〜!?
誕生日の頃って、特に何もしてな····
あ。
もしかして。
あのとき行った神社の神様?
「あ、やっぱり、思い当たる節あるんだ🎵
そういえば、誕生日の頃行ってましたよね、神社。
わざわざ人氣のない早朝を選んで、早起きして向かってましたよね。」
そうだったな。
急に、行きたくなって。
前日から準備して、夜中に家を出たっけ。
「その神社の神様が、マスターのことをとても氣に入ったって。
神様に対して、氣持ちよく感謝の氣持ちと自分の決意を伝えてくれたって。
清々しさが気に入ったって。」
へぇ、そうなんだ。
「それで、張り切っちゃって人を呼び寄せてくれたんだって。
おかげでここ最近、マスター、好きな神社にもあまり行けないくらい忙しかったですものね。」
たしかになぁ。
店の準備や仕入れ、新商品の開発とかやりたくなって、手当り次第始めたからなぁ。
人が来てくれると、こっちも頑張りたくなるからさ。
「結果、こんな感じでたくさんお客さんが来るお店になってるって感じ😁」
なるほど。
悪いことじゃないよな。
むしろ、ありがたいくらい。
感謝しなきゃね。
「マスター、今度のお休みの日、その神社へ行って感謝の氣持ちを伝えてきましょうよ。
おかげさまの氣持ちが伝わったら、神様も喜ばれると思いますよ🎵」
そうだね。
分かった😊
不思議なもんだね。
こちらが意図していなくても、神様にはわたしの必要としていることがちゃんと分かっていらっしゃる。
見ていらっしゃるんだね。
本当に。
「😊
さ、今日はそろそろ店じまいですね。
あ、あれ?
······
マスター、これ見てください。」
何?
え?
これって、水晶?
すごくきれいだね、これ。
丸くて、透明度が高くて。
「·······
マスター、それ、プレゼントですって。」
へ?
プレゼント?
なぜ?
誰から???
「😁
それ持って行きましょうね、神社🎵」
あ、·····
うん、分かった。
ほんと、不思議なこともあるもんだなぁ。