私は昨年の夏にアーユルヴェーダ発祥の地インドでパンチャカルマという浄化療法を2週間受けました。
その時の体験をブログで綴っています。
まだ数日間の日記しか書けていませんが、記録や受けたい方の参考のために2週間分をアップしたいと思っています。
今日はそのパンチャカルマとはなんぞやという方のために、パンチャカルマについて少し説明します。
パンチャカルマは、アーユルヴェーダの浄化療法で、体内の毒素を排出し、心身のバランスを取り戻すことを目的としています。
「パンチャ」は「5」、「カルマ」は「行為」を意味し、五つの主要な浄化方法を含む治療法です。
パンチャカルマの目的
- デトックス:体内の毒素(アーマ)を排出し、体内の浄化を促進する。
- バランス回復:三つのドーシャ(ヴァータ、ピッタ、カパ)のバランスを整える。
- 治癒促進:免疫力を高め、病気の予防と治療をサポートする。
5つの浄化療法
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ヴァーマナ - 沐吐療法
- 消化器系に蓄積されたカパの毒素を排出するための治療法。特定の薬草を使用して吐き気を誘発し、胃の浄化を行います。
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ヴィレチャナ - 下剤療法
- 肝臓や胆嚢に蓄積されたピッタの毒素を排出するための治療法。ハーブを使った下剤を用いて、大腸の浄化を行います。
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バスティ - 浣腸療法
- ヴァータのバランスを整えるための治療法。薬草オイルやデコクションを用いた浣腸によって、大腸を浄化します。これはヴァータの不均衡に対して非常に効果的です。
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ナスヤ- 鼻腔療法
- 頭部や頸部に蓄積された毒素を排出するための治療法。薬草オイルやジュースを鼻腔に投与し、呼吸器系や神経系の浄化を行います。
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ラクタモクシャナ- 瀉血療法
- 血液中の毒素を排出するための治療法。ヒルや針を使用して、血液の浄化を行います。これは特に皮膚病や関節炎の治療に効果的です。
パンチャカルマのプロセス
パンチャカルマは通常、以下の三つの段階を経て行われます。
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前準備
- スネハナ:体に薬草オイルを塗布し、内服することで、毒素を体内の深部から表面に引き寄せる。こちらがサロンでも受けられるアビヤンガのことです。
- スウェーダナ:発汗療法。スチームバスやハーバルスチームを用いて、体内の毒素を排出しやすくします。
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主要な浄化療法
- 上記の五つの主要なパンチャカルマの手順を行います。どの浄化療法をするのかはドクターの診察から決められます。
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回復
- 再調整:体のバランスを整え、消化力を回復させるための特定の食事や生活習慣を指導します。
- 再生:免疫力を高め、健康を維持するためのハーブやサプリメントを使用します。
パンチャカルマの効果
- デトックス:体内の毒素を効果的に排出し、内臓の浄化を促進します。
- 免疫力向上:免疫システムを強化し、病気に対する抵抗力を高めます。
- 体重管理:新陳代謝を促進し、健康的な体重を維持します。
- 精神的健康:ストレスを軽減し、精神的なバランスを取り戻します。
- 全体的な健康改善:消化機能の改善、エネルギーレベルの向上、肌の健康維持など、全身の健康をサポートします。
パンチャカルマは、体内の毒素を排出し、心身のバランスを回復するための強力なアーユルヴェーダの浄化療法です。施術は専門のアーユルヴェーダ医師の指導のもとで行うことが推奨されます。
こちらはインドのアーユルヴェーダ病院の敷地内です。
日本では本格的なパンチャカルマ施設はないので、インドやスリランカのアーユルヴェーダ病院で信頼できるドクターの元受けることをお勧めします。