不思議なタイミング | 衝動記

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自分の心の中の衝動を文字や文章にして表してみました。

さて、昨日に続いて安倍首相の2020年問題ですが、安倍首相が読売新聞のインタビューで「2020年までに改憲を目指す」として、憲法9条を残しつつ、新たに自衛隊の存在を認める条文を加えるというのを言ったのがご承知の通り。

 

●憲法改正2020年「施行」目指す 安倍首相、読売インタビューで明言 https://www.j-cast.com/2017/05/03297160.html

 

今回のインタビューでは、

「党の目指すべき改正はあの通りだが、政治は現実であり、結果を出していくことが求められる。党の改正草案にこだわるべきではない」
とし、1項の「戦争放棄」、2項の「戦力の不保持」を残しつつ、「自衛隊の存在を記述するということを議論してもらいたい」とした。

 

といった理由で「改憲」が目的であると断言してしまったということです。

所謂改憲派は大喜びなのかもしれませんが、ちょっと待って下さい。

実はアメリカではこんな報道がされています。

 

●「9条は危険」米国大手紙が日本に憲法改正を促す https://gunosy.com/articles/aXcaG

 

ウォール・ストリート・ジャーナル」(5月8日付)は「日本の憲法の賭け」と題する社説を掲載した。
ニューヨークを拠点とする同紙は米国で最大の発行部数を誇り、全米規模の販売網を持つ。インターネット版の読者数も新聞サイトとしては全米でトップを走っている。政治的には共和党寄り、保守志向とされるが、トランプ政権に批判的な論評も多く、政権側からたびたび非難を浴びてきた。
5月8日付同紙の社説は、まず、安倍首相が最近、現行憲法を2020年までに改正したいと言明したことを取り上げ、「日本憲法は新しい現実に適合させるために刷新する必要があるという点で、安倍首相の改正への動きは正しい」と賛同する。そのうえで以下のような主張を述べていた。
・戦後の米国にとって日本に対する大きな懸念は、日本の軍国主義の復活を防ぐことだった。米軍の日本占領期に、ダグラス・マッカサー司令官の幕僚たちによって草案が作られた日本の新憲法は、9条で戦争を放棄し、軍隊の保有や「武力による威嚇または武力の行使」を禁じている。
・これらの禁止事項は、日本が民主主義国家となった以上、もう不要となった。だが、日本は米国の安全保障の傘下に避難していることに満足してきた。
・憲法9条は、もはや日本にとって危険になりつつある。なぜなら憲法9条の制約は、日本の同盟諸国との集団自衛を阻止するからだ。
・自衛隊は、日本が外部から直接的に攻撃された場合にのみ自衛を許されるという条項によって正当化されてきた。だが、今や北朝鮮の核兵器が日本や世界に対する脅威となった。中国も軍事力の行使範囲を拡大している。日本は自国が直接的に攻撃を受けていない状態でも、米国などとの共同の軍事行動に参加できる攻撃能力を持つ軍隊が必要となったのだ。

そして、今年の3月にはアメリカ議会で

 

●米国議会で高まってきた「日本は憲法改正せよ」の声 http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/49336

 

民主党の有力議員が米国議会で“日本は憲法を改正しない限り米国の公正な同盟パートナーにはなれない”“現状では米国は尖閣を防衛すべきではない”という主張を表明した。

と、日本に憲法改正を促す発言をアメリカの議員が言ったのです。

その後、安倍首相の表明。

更に安倍首相は

 

●総理、ラジオ出演 改憲巡り「年内に案を示したい」(テレビ朝日系(ANN)) - Yahoo!ニュース https://headlines.yahoo.co.jp/videonews/ann?a=20170522-00000029-ann-pol

 

安倍総理大臣はニッポン放送の番組で、第9条を含む憲法改正について「年内に案をまとめて示せればと思う」と述べ、自民党内の議論を加速させる考えを示しました。

 安倍総理大臣:「まずは党内においてしっかりと議論をして、年内にまとめてですね、案をお示しできればと思いますね」

と言いました。

議論するのは当然なんですが、読売新聞に載った自民党総裁としての発言は自民党内で前々から議論のテーマに上がっていたんですか?というのが気になる。

自民党の改憲草案には載ってないことを総裁が公の場で喋るのって、自民党内の今まで積み重ねた議論は無視ですか?って思うわけですよ。

やるなら先ずは自民党内で議論の遡上に乗せてからじゃない?
総裁だから段取り無視していいなんてことはあるの?
これが許されたら、自民党の組織も破壊されるよ。
自民党の議員はそれでもいいなら、それでも結構。

 

僕は部外者ですので、自民党が壊れようが、関係ありません。

 

しかし、これまでの議論の積み重ねをぶっ壊すようなやり方と強気な姿勢。更にアメリカとの意見が一致している点は怪しいですな。

 

改憲派の皆さんはこれでいいんですかね?

究極の「右の売国、左の亡国」ですよ?

 

これが実現したら更なる戦後レジームの強化となるでしょうね。