10日ぶりに帰って来た長崎。

出発前に修理に出してた車を取りに行く。(代車で空港へ行ってた)

 

夜、家に帰ると・・・エンジンを切っても、ブレーキランプがついてる。

なにをやっても、消えてくれない。

 

修理に出したはずが、電気の配線がどこか

おかしくなってるんだな。

 

車やさん~💦 というよりは、

なんか事故でも起こる引き換えに

こういうことが起こった気がする。

 

厄落としであるなら、ぷんすかとなっては、

運がますます逃げるだけだ^^

 

とはいえ、時間は23時過ぎだ。うーむ。

 

 (出張から帰って、そのまま遠方からの大事なお客様と

  ご一緒してたのだ)

 

朝まで、赤いランプをつけたままで、朝いちばんで車やさんに持っていくか・・。

 

バッテリーは交換したばかり。

持つかもしれないが、バッテリーが上がる可能性もあるし、

なによりバッテリーに余計な仕事をさせることになり、気の毒である。

 

 ふと、この時間に空いてるガソリンスタンドの方に、

 聞いてみよう、と思い立った。

 

ガソリンは満タンにしたばかりで、

そのお店で給油をできないが、あたってくだけろだ、

質問アタックをやってみよう。

 

国道沿いで、ほどなく夜中でもスタッフがいらっしゃるスタンドがあった。

 

 「あのお、ガソリンを今こちらのお店で入れたわけでは

 ないのですが・・すみません、困っておりまして。

 エンジンをとめても、ブレーキランプがついたままで

 どうしたらよいでしょう。

 

  都会だったらた叩きだされるかもしれない質問を

  いう私。

 

  年配のスタッフの方は、ちょっと眉をひそめたけど、

  エンジンが完全に止まっているのに、ぺかっと光る

  赤い光を見て、

 

 「こりゃあブレーキランプだよねえ」

 

 「はい~」

 

 ご親切にも、運転席であれこれやって、

 ハンドルの下を懐中電灯で見てくれたり、

 いろいろ調べてくださった。

 

 その気配が本当にご好意に満ちたもので、

 私は感動してた。

 

 ああ、私は良い土地に住んでいるなあ。

 

 しかしながら、「いかがでしょう」という私の問いに

 

 スタッフさん 肩をすくめて

 「お手上げ^^」

 

 「そうですか・・

 一晩ランプをつけっぱなしにするしかないですね」

 

 という私に、

 

「いや、バッテリーを抜けばいんだよ」

 

 「ええ?、それは、ランプは消えますが、

 車そのまま動かないですよね。家に帰れない」

 

「いやいや、やり方教えるから、

 ”家に帰ってから”自分で抜けばいいよ」

 

「バッテリーを抜くなんて、私にできますか」

 

 「マイナス線だけ抜けばいい」

 

 「あ!なるほど」

 

 それで、八角スパナで、スタッフの方、

 その場で、マイナス線を抜くのを、やって見せてくれた。

 

 赤ランプは消えた。

 

「今の車は、コンピューターが入ってるから、

ちょっと怖いんだよね。マイナス線を抜いた後に、再びつなげて

エンジンがかかるかどうか・・」

 

再び、マイナス線をつなげて エンジンをかける。

 

  かかった。

 

 「うん、大丈夫だね。家に帰って自分で バッテリーの

 マイナスの線だけを抜いたら、赤ランプは消えるから

 大丈夫だよ。

 で、朝になったら自分でつなげて、車やさんに持っていった

 らいい」

 

  にこにこと仰る。

 

 

「あ、ありがとうございます。ただ、私そのスパナを持ってなくて、どうしましょう」

 

「これあげるよ」

 

「えええ、だめですよお、なら返しに来ますから」

 

「いいよあげるよ^^」

 

私は何とも言えない気持ちでした。

 

「あの、お礼を・・少しお支払いします」

 

「いいよお、なんてことしてないし」

 

いやいやいや。

でも、本気の本気で仰ってるんだ。

 

私はジュース代ですと小銭を心ばかりだが、差しだした。

 

「ああ、ちょうどもう一人スタッフいるから、

二人分ちょうどだね、もらっとくよ、ありがとう」

 

 (ううむ、分けあう心も憎い)

 

「こちらこそ、本当にありがとうございました」

 

 深々とお辞儀をする。

 

私は自宅に帰りながら、温かい気持ちに満たされて、

本当に幸せだった。

 

また、夜に、ちゃんと給油にいこう。

お得意様になるぞ。

 

 

・・で、めでたしめでたし、で終わらなかった。

 

 自分の駐車場でやったら・・うまくできない・・

 

 再び、スタンドへいって、聞くことに・・。

 

 先ほどの方はいなくて、別の方だった。

 

 「あの先ほど、・・かくかくしかじか」

 

 すると、その方も、それは親切に一から教えてくれた。

  今度こそよくわかった^^

 

 「あの、今回、ガソリンを入れたわけでもないのに、

 先ほどの方も今回も、本当にありがとうございました。

 お礼を・・」

 

 「ああ、さっき、僕ももらってるからいいよ

 

   ・・・・・・・・・・。

 

   「ありがとうございます」

 

 私は、疲れも吹き飛ぶ心地で、おうちに帰り、

 無事自分で、バッテリーのマイナス線を外す作業をして、

 赤ランプは無事消えた。

 

 そして、つかいこまれたスパナを

 車の中ダッシュボードに、大事にしまったのだった。

 

このスパナは、私にとって宝物になる。

 

宝石などとは全く別の意味で、

「それ以上」に大事な宝物として、

私はずっと大事に持っていると思う。

 

宝石以上に、きらめく「人の心」のあかしだからだ。

 

そういう宝物を、持てる人生は

 しあわせだ・・。

 

そして、この出来事を、

こうして文章で伝えれて・・・・

とてもしあわせだ。

 

きっと全国で、それぞれの人生を一生懸命がんばっておられて、

このへんてこブログを、ご覧いただいている 優しいみなさまに

きらめく光を、おすそわけできたら、

こんな幸せなことはない。

 

 10日の出張のラストは、地元でのこのような出来事だった。

 

   この10日は正直生まれ変わりの旅だった。

    本当にそんな旅だった。

    奇跡のような出会い、

    奇跡のような変化

 

 ラストが この出来事だ。

 しあわせな気持ちでその夜は眠りについて、

 次の日は疲れのカケラもなかったのだった。

 

 

私のような変わり者も住んでいますが、

優しい人がたくさん、長崎はいいところです。

ぜひ一度足をお運びください。

 

 

追伸

小銭ではなくて千円札くらいを出すべきだったかなあと後から思わんでもなかったが、

「本当に」、「いいよいいよ」という優しさの空気が満ち満ちていた。

だから、やはりそれでよかったのだと思う。
 

私は今後、お得意さんになる、そして夜にまたお会いしたら、にっこり挨拶をする。

それでよいのだ。