またしても、テレビ欄に載っていたあらすじとこの副題?が、何となく気になって…という感じで見始めてしまいました。テラリウムには、すごく興味を惹かれましたが、また繊細で複雑なお話でした。
声優を目指しながらも、アルバイトで生計を立てつつ、何をやっても上手くいかないヒロイン・前島皐月(杉咲花)。草むしりのバイトで、そのことを初対面で言い当てた感じの悪いガーデンデザイナーの森下陸(藤原季節)。
展開が早く、テラリウムが縁で、感じ悪い出逢いの次には、2人で山に行って、その帰りにディナーして、なし崩し的に付き合いだして…。
それが2話目以降になると、陸さんが何を考えてるか、より分からんな…。裏がありそうな雰囲気だよな~とか思い始め。白石悠磨(森山未來)との過去の関係をいつまで隠すつもりなんだろうな、と思ったり。皐月を良いように使ってるようで、皐月に愛情を持ってると感じる時もある。本心は何処にあるんだろう…って。
現代を生きているなら誰にでもあるものだと思うけど、出演者たちが、それぞれ心の闇というか、葛藤?を抱えていて、何か皆、闇が深い、深すぎる気がしました。 人の気持ちって、複雑だなぁ…。
お父さん(吉田栄作)が心筋梗塞で倒れて、手術・入院した病院で、お父さんの現在のパートナー:信爾(岡田義徳)とお母さん(若村麻由美)が対峙したとき、それぞれが、何か吹っ切れたんじゃないかなぁ…と感じました。と皐月の家族はなんとなくさっぱりしたような?
それに反比例するかのように、それぞれの感情が複雑になってきて、モヤッとしかしない、皐月、陸さん、悠磨さん。
多分、心の闇の根底にあるのが、消えることのない、お互いを思う愛情(だと思いたい)。
「この人には、幸せになってもらいたい」という想いが、陸 ⇄ 悠磨で特に強くて、誰でも皐月みたいになるがな、と思わずにはいられない。
山の中で、いつも抑えてる皐月や悠磨さんが本心を爆発させる場面。途中、陸さんが自分に都合の良いよう動いてるよね、と皐月と悠磨さんから詰め寄られて、ちょっとざまぁと思った私。やっぱ、陸さん、悠磨さんも忘れられない、でも、皐月も離せない…はズルいよね。
杉咲花さんの演技力の凄さを感じました。皐月が芯の強い美しい女性に成長してました。皐月も繊細で傷付きやすい人なのに、陸さんや悠磨さんの背中を押し、逃げるな、と励ます。
皆が切なくて、見終わると何とも言えない複雑な気分になります。何が正しいんでしょうね、この世界って…。
結局、3人はそれぞれ別の道を歩むことを決めました。3人で頑張ったガーデンでハグして別れる場面、涙が出そうだった。何の涙か分かんなかったけど。
3人がそれぞれ自分の居場所で頑張りながらも、ずっと繋がっていて、また新たなことに挑戦しようとしていく様子は、美しさもありながら、何か不思議な気分になった自分がいました。何か、上手く言えないんですけどね。