パリ五輪男子バスケ代表12名決定 | 米の心

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さて強化試合も終わり日本代表入りをする12名が決定しました。16名ですら狭い枠と感じるところからさらに4名削っての12名ですから、選ばれし12名となります。NBAのロースターより少ない人数というわけですから厳しいわけですね。

バスケは5名のスターターですからポジションが大きくわけて5つとなります。各ポジション一人のメンバーがずっと試合に出場し続けるわけにはいきませんから、(他のポジションを兼用できるにしても)バックアップで活躍をする選手が欲しいところです。となると、10名。残りの2名については、ポジションをガード、フォワードとセンターにわけて、その3つのポジションから厚みをつけたいところに2名といった感じになるのかなという印象です。

では今回選ばれた12名はというと、

富樫勇樹 (PG・千葉ジェッツ)
河村勇輝 (PG・横浜ビー・コルセアーズ)
テーブス海 (PG・アルバルク東京)

比江島慎 (SG・宇都宮ブレックス)
富永啓生 (SG)

渡邊雄太 (SF)
馬場雄大 (SF)
吉井裕鷹 (SF・三遠ネオフェニックス)

八村塁 (PF・ ロサンゼルス・レイカーズ)
ジェイコブス晶 (SF・ハワイ大学)

ジョシュ・ホーキンソン (C/PF・サンロッカーズ渋谷)
渡邉飛勇 (C・信州ブレイブウォリアーズ)

になります。ジェイコブスについては最年少での代表入りになりました。SFでの登録ですが身長などからすると、八村選手のバックアップPFとしての役割が求められるのではないかなと思います。

個人的には、川真田選手の落選は意外でしたね。

昨年のワールドカップでも川真田選手はチームにおいて印象的な存在であったように思いますし、スクリーンなどの体を使って相手を止めるようなチームのためのプレーも積極的に行える選手であり、またチームのムードメーカーとしての役割も強く感じていたので、個人的には川真田選手ガいた方がチームがいいリズムに乗れるのではないかと考えていたからです。

飛勇とどちらかではなく、どちらも残すという選択肢もあってもいいのかなと思いました。

おそらく、その川真田が落選となった代わりに残ったのが、テーブス選手だと思います。

昨年のW杯で河村、富樫のPGは実力を発揮し、それぞれの時間で持ち味のある試合ができていたように思います。ただ、一方でこの二人の弱点としてあげるとすればやはりその身長というところにあるでしょう。身長が高くないため上を通されやすくDFの際の弱点となりがちです。富樫選手が167、河村選手が172ですから、他の国からすると一回り小さいといってもいいのではないかと思います。

GSWのスター、ステフィン・カリーが188、NBAが誇る名司令塔のクリス・ポールが182、この辺りはNBAからすれば小さいとされるサイズですが、それでも日本代表の司令塔と比べるとサイズはまだあります。

その点テーブス選手は188cmあり、決してPGとして世界的にみると身長が高い方ではありませんが、それでもこの身長であればPGとしてサイズの勝負になった時にまだ可能性があるということになります。ゲームメイクについては河村や富樫選手が中心的になるのかなと思いますが、特にDF面でその二人ではカバーできない時間帯を考えた時、高さというのが欲しかったというのはあるのかなと思います。

日本代表のスターティングメンバーが理想的であれば、河村、富永、渡邉、八村、ホーキンソンもしくは、富樫、比江島、渡邉、八村、ホーキンソンかなと思います。ホーキンソンは非常に決定力が高く安定感があるセンターであり、このチームの正直要といってもいい選手です。まぁそれがゆえにこの前のW杯でも出場時間がえらいことになっていましたが、点を取る上でホーキンソンを活用するというのは日本の戦い方だと言えます。

その上で、ガード陣の効率的な3に、八村や渡邉が躍動すればオフェンス能力というのはある程度期待できるのではないかと考えています。

一方で、DFとなると難しさがあります。PGの二人は上背がないですし、富永にしろDFは得意ではありません。ガード陣のDF面での補強というのは欠かせない事項の一つだったと言えます。

馬場はDFでの貢献度が高い一方で、控えメンバーになるとオフェンスの便りになるメンバーが限定的にもなりがちです。この辺り、どう選手を使うのか、まさにホーバスさん次第でこのチームはどうにでもなるチームと言えるのではないでしょうか?

ちなみに、当初は死のグループとも言われましたが決まってしまえばどこのグループも強烈なものになりました。そもそも12カ国、順当に行ければランキングトップの12カ国が揃っておかしくないわけですから、どの組も強力なのは当たり前です。

グループ分けは以下の通り

・Aグループ
スペイン(2)
オーストラリア(5)
カナダ(7)
ギリシャ(14)

・Bグループ
ドイツ(3)
フランス(9)
ブラジル(12)
日本(26)

・Cグループ
アメリカ(1)
セルビア(4)
プエルトリコ(16)
南スーダン(33)

決まってみるとやばいなと思うのはAグループですね。オーストラリア、カナダに、欧州の古豪スペインが滑り込み、そしてヤニスがいるギリシャがパリ五輪入りを決めたことにより、優勝候補になってもおかしくない国が4国集まることになりました。

日本がいるBグループですが、最後のひと枠はブラジルに決定。個人的に一番日本からして厳しいのはフランスだと思います。前回のW杯ではいいところをみせれなかったフランスですが、ウェンビーとゴベアのインサイドコンビは国際ルールにおいてはおかしなレベルですし、ウェンビーはボール運びをしたりパスしたりと自由に動かれると、サイズがない日本においては厳しいように思います。前回のW杯優勝のドイツもNBA選手が多く所属していますし、強力なグループではあると思いますが、全くノーチャンスのグループではないと思っています。うまくいけば勝ち星を拾えるのではないかと思っています。

正直に言えば、このもしかしたら勝てるのではないかと思わせてしまっていることが、日本バスケがどれだけすごいスピードで進化をしてきたのかということを感じさせる話だと思います。昨年のW杯の際、東京五輪の際、日本のバスケに何を求めていたでしょうか。その求める要求、それが求められるだけに成長していっている、だからこそ要求のレベルが上がっているというところを感じますし、それがこの短い期間の間であるということに驚いています。

Cグループもまた、ドリームチームのアメリカに、昨シーズンのMVPヨキッチのいるセルビア、プエルト・リコなどなど強力な国が揃っていますね。

こういうトップクラスの国の中に日本がいるということ、そこまで上り詰め、また、それだけではなく、勝ちを求めようになってきたことそのことがどれほどすごいのか改めて感じる12カ国ですね。

せっかくなので、選手の批判などせず、このパリ五輪バスケの舞台を楽しみたいですね!今から期待値MAXです!