クレイ・トンプソンDALへ | 米の心

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ストーブリーグが始まってから積極的な動きが続きます。LACからFAになったポール・ジョージが76ersに加入したとのことで、76ersはPG、マキシー、エンビードの強力なBIG3を組むことになりました。76ersはハーデンが加入したり、その前はシモンズがいたりと強力なメンツが揃うことが多かったですが、個人的には今まで一番強力なBIG3になったと思いますね。

どうしてもハーデンとマキシーなどだとどちらがボールを持つのかなどともなってしまいますし、その点、マキシー、PG、エンビードはポジションも被らないことでバランスの良さがあるかなと思います。PGはDF、OF共にトップクラスの選手という意味でも、OFにより特化したハーデンや、DF力が目立つシモンズよりチームにフィットしそうですね。

様々なストーブリーグの動きがある中で、GSWを出ることが噂されていったクレイ・トンプソンがダラス行きを決定したみたいです。LALなどもクレイを勧誘していたとの噂がありますが、クレイが選択したのはDALでした。

これによってDALは非常に強力なバックコートの選手が集まることになりました。昨季の最強バックコートデュオであったルカ・ドンチッチにカイリー・アービングのコンビに、クレイも加わるということになります。

こちらに関しては、76ersよりどうなるかというところは不安があるといえば確かですね。

Fを守る役割にもなりそうなクレイはDF面で不安がありますし、カイリーとクレイともにベテランですし、3ガードにするのかどういう戦略でフィットさせるのかという点も含めてどうなるかといった印象受けます。

ただ、個人的にはルカを中心としたチームというのは変わりませんし、爆発力という意味ではルカ、クレイ、カイリー誰もが流れを一瞬で変えてしまうものを持っています。安定した勝利に繋がるかというとわからないですが、大差のゲームでもひっくり返すだけの爆発力があるチームに仕上がりそうなのでその点非常に警戒したいチームになりそうですね。

クレイのDALへの移籍に伴い、GSWは声明を発表し、クレイの11番を永久欠番にするとのことです。

これで、スプラッシュブラザーズが解体し、プレーオフに出場できなかったGSW王朝の終わりをその時感じましたが、改めてGSWは次のステップに進むということになります。

GSWはKDの加入などもありましたが、このチームの根幹を担っていたのは、カリー、クレイ、ドレイモンドにルーニーといった生え抜きの選手でした。生え抜きでチームを作ったからこそ、短期間の間にこれほどの活躍を見せることができたというのはあると思います。そして、そのコアのメンバーが以前の活躍ができなくなってきた中で、若手の育成、ステップアップがうまくいかなかったというのが次の時代の幕開けにつながってしまいました。

その中で大きかったのはやはりクレイの怪我と、ドレイモンドのメンタルでしょうか?

クレイは大きな怪我をし、チームを長期離脱し、復帰後は以前のようにDF面での貢献はできなくなりました。3の爆発力はありましたが、やはりスプラッシュブラザーズとしてはカリー、クレイというバックコートコンビに、パスセンスも見せるインサイドのバスケIQの高いドレイモンドがいたからというのはあるかと思います。

そのドレイモンドは昨季再契約を結んだものの、昨シーズン中も精神的な面での不安を見せるシーンが多かったように感じます。感情をコントロールできず、退場や出場停止になることもあり、これはゲームを維持する上でのキープレイヤーがいなくなるというわけですからGSWとしては痛かったのではないでしょうか?

若手で伸びてきていたプールとドレイモンドの激突もありました。あれに関しては、プールがいきがっていたところもあったのかと思います。ゆえにプールを放出するという選択肢にもなったのでしょう。しかし、ドレイモンドの感情のコントロールが徐々にできなくなっていた側面を示すエピソードになったように思います。

クレイが離脱し、カリーも怪我でシーズンをでなくなり、下位で終わったシーズン、ここでGSWはチームの補強へとドラフト2位指名の権利を得ましたが、そこで指名したワイズマンが結局ハマらなかったというのも痛かったですね。

ワイズマンについては大学での出場も少ない未完の大器として期待をされていましたが、GSWでは結果を出せず、トレードされた後も思った結果が出ているとは言えません。

育成力があるGSWですが、ワイズマンを指名したというのは互いにとってプラスではなかったかもしれません。GSWの戦術は複雑で知られており、それがフィットする選手しない選手はわかれると言われています。その中で、大学での経験も少ない選手というのはリスキーだったかもしれません。

クミンガの成長などはよかったですが、ヤングコアがなかなかフィットしない、育たない中で、カリークレイドレイがベテランとなり、サラリーの圧迫が増える中で、チームの維持が難しくなるという選択肢に迫られるようになりました。いずれにしろ、どこかで、自前のBIG3は解体する必要はあったのかと思います。しかし、それが思ったような形ではいかなかった面はあるでしょう。

しかしそれでもなお、クレイ復帰後に、GP2などが加入したシーズン再びGSWはチャンピオンとなりました。この辺りは、さすがNBAで一つ時代を築き上げたチームだなという印象を受けますね。

それもこうして、クレイの移籍という形で終焉となりました。

憎たらしいほどに強いGSWを見てきた人からすれば非常に感じるものがありますね。

とはいえ、それが今のNBAに新しい流れを生み出したというのもまた事実です。

クレイが新天地でどういう活躍をするのかわかりませんが、スプラッシュブラザーズ時代のクレイはGSWの永久欠番にふさわしい選手だったように思います。

改めて次の時代への移行を感じますが、GSWでのご活躍、ありがとうございました!