メルカリ、価格を設定せず出品 | 米の心

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メルカリが新機能として価格設定をせずに出品できる機能を搭載するとのことです。出品する側からするといくらぐらいが適正価格かというのはわからないことがあります。そうした時に出品者側があえて価格を設定せずに出品し、購入希望者の提案を参考に後から価格を決められるという機能のようです。

メルカリなどで出品したいものの色々なものを入力していくというのは手間がかかるという意見があり、それへの対応ということかなと思います。メルカリのサービスはユーザー同士を結びつけるものであり、まず出品者というものがいなければサービスとして機能しません。

その上で出品者がより出品しやすい環境を構築するというのは、出品の母数を増やしやすいということにつながるため、そこへの対応は必要というわけです。

ちなみに購入希望者は適正価格を提案できるのであって、その人が買わなければならないのではありません。

提案者の価格に決まると通知が来るとのことなので、優先的に買いやすいということではあっても、必ず買えるというわけでもないというわけです。

その意味で言えば、入札のオークションに近いようであって、オークションのように購入する必要があるというわけではないということです。

大量に何かを処分したいという時などは、この機能を使ってさっさと根付けをして処理しやすいというのは出品者側にとってはメリットがありますね。

ただ、このサービスが全てのユーザーにとって魅力的かというのは正直なところ、このサービスの利用者が数がどのくらいあるか、あるいは、購入者の質などによって決まるかもしれません。

例えば、購入希望者側からすれば、少しでも安く買いたいですし、提案をして値付けをしていくというのはある種の手間にもなります。よほど欲しければ交渉もするかもしれませんが、値段が最初からわかっている方が楽というところがあるのは確かです。

そんななか、価格が決まっていないもので大量に埋め尽くされるような状態というのは、購入側の購入意欲が失われるリスクがあります。

価格がわかっているなら、そこで即決しようともなり、その価格がわかっているものの中で比較すればいいわけですが、価格がわかっていないものが大量にあればどうでしょうか?

類似した出品であれば、当然ユーザーは安く購入したいという思いがあります。価格が表示されているなら、安い方などを選択すればいいですが、されていないのであれば、それぞれに対して価格の提案をしていく必要があります。

複数提案しても、その中の一番安い提案以外のものについては魅力は失われるリスクがあります。となると、価格が決まっても購入しないという選択肢をされるケースが生まれてしまうというわけです。

悪質なユーザーがいたら、その購入希望価格を決めるという行為で遊ぶかもしれません。

購入希望価格を吊り上げていき、本来以上の価格の設定に購入希望価格を設定し、それが通った時、適正価格から大きく外れてしまっているので今度は誰も買わないという話にもなってしまうわけです。

この辺りうまい方向に進めば、出品者の出品の敷居を下げ、出品数が増え、メリカリがより充実し、利益を生み出すという好循環になりますが、一方で、購入者側が手間を感じたり、悪質なユーザーがいたりなどといって購入者側の意欲が削がれる状況となった場合、本来求める答えとは異なる結果となり、ユーザー離れになどになる可能性もあるというわけです。

もっとも、そもそも全てのユーザーがこのサービスを使わなければいけない必要性はありません。

このサービスを利用したいユーザー同士であれば、マッチングは全体的にうまくいくかと思いますので、そのあたりのユーザー属性同士でうまく解決できるのであれば面白そうなサービスですね。

まぁ、もともとヤフオクなどでも1円スタートで、出品者が希望価格があるケースだったりなどもあるので、全く似たようなものがないというわけではないですが、購入工房価格で決まったら買わなければならないというわけではないという点はやはりポイントかと思います。

購入希望価格を設定しておきながら買わないなどといった行為を繰り返すと、ユーザーの評価の減少などにもつながるでしょうし、長期的にはある程度安定した利用というところに落ち着くのではないでしょうか。

個人的には、そのあたり特に出品者側が価格を決めて売り出すのか、どちらを選択するのかは興味ありますね。

ある程度この値段で売れるとわかっていて、設定も手馴れている人なら、もうさっさと入力していくでしょうし、反対にそれが不慣れだったり、煩わしい人であったら価格設定はしないということになるでしょう。

いずれにしてもそれによってメルカリという市場にどういう影響が出るのか気になるところです。