F1エミリア・ロマーニャGP 2024 | 米の心

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週末に行われたエミリア・ロマーニャGPについて。今年は非常に調子のいいシーズンを送っている角田選手ですが、このレースでも見せ場をきっちり作りましたね。

優勝したのはフェルスタッペン。前走では悔しい2位フィニッシュでしたが、このレースでは終盤ノリスに詰め寄られる展開となったものの、どうにか先頭でチェッカーフラッグを通過することに成功しました。

昨シーズン圧倒的だったRBですが、今シーズンについては明らかの他のチームとの差が埋まってきているように感じますね。今のレギュレーションでのRBの開発は限界にきているからとも言われていますが、実際のところ今シーズンは圧勝という印象ではないレースも多いですね。見る側としては、どこが優勝するかわからない方が面白いですが、そういう状況でも勝利してしまうあたりがフェルスタッペンの強さですね。

ちなみに現役トップドライバーのフェルスタッペンは3年連続チャンピオンドライバーになっており、昨年は圧倒的なシーズンであり、優勝回数はすでにベッテルを抜き3位となっています。ただ、勝率としてみたとき、シューマッハは308戦し91勝で、1/3近いレースを優勝しており、ハミルトンもやはり1/3近い回数を優勝しており、1/4くらいのレースを優勝という意味ではフェルスタッペンは届いていなかったりします。

これほど圧倒的なシーズンを送ってきて強さも見せている、フェルスタッペンを数年みていますが、それをより上回る勝率を残しているシューマッハとハミルトンは改めてその全盛期の強さの凄さというのを感じますね。

ちなみに、通算勝利数4位のベッテルは300レースしており、シューマッハと同じくらいになります。レース数が昔より増えているというのはありますが、こうして出走回数を見て、ベッテルとシューマッハが同じくらいというのを見ると感じるものがありますね。

RBについては、ニューウェイが来年でチームを離れるなど、今後様々な動きが見られそうです。

その中でフェルスタッペンもこのレースは辛うじて勝利できたものの、周りのチームとの差はなくなってきており、その中でレギュレーションが変わる26年もまたこのチームに残ることがベストの選択であると考えるかは難しいところも出てきているように感じますね。この辺り、RBとしてもフェルスタッペンにアピールできるものを見せていく必要があるように感じます。勝利にストイックなフェルスタッペンだからこそ、それにふさわしいチームを用意できるかプレゼンテーションをする必要がありそうです。

2着は、前走のマイアミで初優勝を飾ったノリス。このレースでも非常の乗れているところを見せてくれていますね。チームメイトのピアストリも4着でフィニッシュとなっており、マクラーレンがここにきて強さを示しているように感じます。

最後1秒を切るところまで詰め寄ったノリスですが、届かなかったのは、DRSを使えるところで1秒以内に寄せることができなかった点かなと思います。それをさせなかったのがフェルスタッペンの強さであり、その差が順位として現れたのかもしれません。

ただここにきて本当にマクラーレン勢の勢いがいいですね。当初はRBそれに僅差で続くのがフェラーリという印象でしたが、フェラーリとマクラーレンが並んでいる感じがあります。実際ドライバーズランキングでもノリスはフェルスタッペン、ルクレース、ペレスにつづく4位となっています。今後優勝争いの上ではこのマクラーレンの開発力の高さというのは注目すべきかなと思いますね。

フェラーリは出だしがいいけど、後半はということも多いチームですから、今シーズンが終わったときどちらが上にあるのか注目です。

3位でフィニッシュとなったのはルクレール。ルクレールについては一時期調子を落としていたような印象がありましたが、戻ってきているように思いますね。一つは、ルクレールのレースエンジニアの交代の影響があったのかもしれません。なんでも、ルクレールとエンジニアがうまくいっていなかったのだとか。まぁそのままずっと放置してきたフェラーリはフェラーリらしいともいえますが、この選択が良い方向に向かえばF1ももっと面白くなっていきそうです。

フェラーリは、ハミルトンの加入が決まった後、メルセデスから幹部を引き抜きするなど、明らかに動きというのが現れています。今回のチームエンジニアの交代もその中の一つかもしれません。フェラーリはどこかゆるいというか甘いところがあるチームであり、そこを皇帝シューマッハは自分のチームを築き上げることで常勝チームに作り変えて行きましたが、ハミルトンの加入でフェラーリの体質が変わっていくのか、変えていくことができるのか注目です。

フェルスタッペンのチームメイトのペレスについては、8でフィニッシュ。予選11位というところからすれば順位を上げていますが、それでも8位までしか上げられなかったというあたりが、RBと他のチームの力差がなくなりつつあることを感じさせますね。

ペレスの前にいるのは、マクラーレン、フェラーリ、メルセデスの2台であり、そこに対して後ろから順位を上げていって抜けるだけの状況ではもはやなくなりつつあると言えるのかもしれません。

今までで言えば、後ろからのレースでも順位を上げていき2着で終えるなんてこともありましたが、マシンの実力差がなくなりそれが難しくなってきたというのであれば、ペレスはチームに貢献するためによりいいグリッドでレースを始めることが必要と言えます。つまり、予選順位をもっとあげる必要があるというわけです。

この点、予選での結果はフェルスタッペンとペレスで差があり、フェルスタッペンほどのタイムが示せなくても、相応のグリッドをつかめるタイムを示さなければ、チームへ貢献するのが難しくなります。フェルスタッペンの来年のチームメイトは誰になるかと噂されていますが、ペレスもまた正念場といえるのかもしれませんね。仮にペレスが契約延長を勝ち取れるにしても、今回の結果を見た後となれば、数レース様子を見てからとなるのではないでしょうか。

予選7位と速さを見せた角田選手は、本戦では順位を落としたものの10位でフィニッシュ。

最近ポイント圏内でレースを終えることができているというのは素晴らしいですね。

上位チームの顔ぶれが、RB、フェラーリ、マクラーレン、メルセデスでほぼ固定されており、そこにアロンソまでが入ってくる中でポイントを取れているというのは角田選手の実力を感じますね。

チームに残留か、メルセデスやアストンマーチン、アウディへの移籍など様々な噂がされていますが、このままアピールできているとより良いチームにいけるのではないかなと思います。

ニューウェイの離脱などを踏まえて考えると、個人的にはRBへの昇格などよりも他のチームでの活躍でチャンスを広げるという可能性も十分にあるのではないかと考えています。

次は、今週末、伝統のモナコとなります。

市街地レースでオーバーテイクが難しいだけに、予選の順位と、ピット判断が重要になってくるレースですね。このところ予選でも良い走りを見せている角田選手にはモナコでも10位以内での予選フィニッシュを是非やってほしいですね。

次のモナコでも素晴らしいレースを期待したいです。