第68回 大阪杯 回顧 | 米の心

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週末に行われた大阪杯について。年間を通じて様々なG1がありますが、その中でも評価が難しいレースの中の一つが個人的には大阪杯です。

大阪杯はタイミングがドバイに重なっているのもあり、また、天皇賞・春を狙う様な馬であれば、前哨戦として日経賞や阪神大賞典に向かうこともあり、なかなか出走馬についてそのレベルにばらつきが出やすいレースという印象があります。

また、今年に関しては、昨年で世界トップクラスの実力を示したイクイノックスが引退をし、古馬戦線のメンツがガラリと変わる年になりました。その中で主役となりそうなリバティアイランドはドバイシーマクラシックに向かい、有馬記念優勝馬のドウデュースもドバイターフに向かうなどといった形でやはりG1の本命馬が出走しないレースとなってしまいました。

1番人気となったのは昨年のダービー馬であるタスティエーラですが、有馬記念では6位でそこからの直行であり、このあたりが1番人気であるというところも含めてやはり実力のある馬が集まったレースとは言い難いところがあるように感じます。

実際、大阪杯がG1になったのが17年、それ以降大阪杯の勝利馬で特に大阪杯が初G1制覇となった馬でそのあとにG1を勝利したことがある馬はスワーヴリチャードくらいしかいません。その意味では、大阪杯の勝利というだけでは他のレースで見る際に少し値引きして見る感じでいいのかなと思っています。

さて、そんな中行われた大阪杯ですが、勝利したのはべラジオオペラ。2番人気だった馬ですが、ミドルペースで流れる中、前目につけて、そのまま長い脚を使って最後粘り切ったという印象ですね。

ベラジオオペラはロードカナロア産駒である点を踏まえて考えると、距離がこれ以上長くなるというのはあまり得意ではないかもしれませんね。まだ使ってはいないですがマイルがどのくらい対応できるのかはちょっと興味がある馬です。前目から粘り強いレースできるところを考えると安定した掲示板を期待できるような気がします。

惜しくも2着で終えたのが、ローシャムパーク。函館記念、オールカマーと重賞を連勝して迎えた大阪杯でしたが、もったいないレースになったように思います。

この馬は戦歴からすると、中団からやや前目辺りのところでレースをすることが多い馬ですが、この日のレースは、当初後方からのレースとなり、そこから位置を上げていき、3コースでは勝利したベラジオオペラと同じくらいの位置まで押し上げていました。

戸崎騎手の判断なのか、スタートで失敗したからなのか、ちょっとどのため道中で脚を使いすぎたのかなという印象を受けました。それもあって、最後クビ差となったレースで差しきれなかったというところにつながったのだと思います。

もし、レース序盤から高い位置でレースをできていたら、逆転して優勝というのもあるいはあり得たように思います。

ハーピンジャー産駒は早くから活躍というよりは、3歳秋から古馬になってからG1を取る馬なども多く、その意味で言えばこの馬は今後どう活躍するか気になる馬ですね。

3着に入ったのはジャスタウェイ産駒のルージュエヴァイユ。大阪杯は牝馬がよく絡む印象を持っていますが、やはり牝馬が一頭馬券に絡んできましたね。2番3番人気の堅い馬券になっていたところでこの馬が絡んだことによって馬券が一気に変わりましたね。

ルージュエヴァイユは手応えバグツンの走りを見せましたが、ちょっと前残りのレース展開の流れが厳しかったように思いますね。

1位の馬とはクビ差、ハナ差の3着なので素晴らしい走りを見せたと思いますが、仕掛け次第では勝てたかもしれなかっただけに、惜しいレースとなるでしょうか。

1番人気のタスティエーラは見せ場なく11位でフィニッシュ。昨年の三冠を制覇した馬については、ちょっと元気のない結果が続いているように感じますね。ドゥレッツァがどこまでできるか次第ですが、金鯱賞でプログノーシスに5馬身差の2着というところを見ると昨年の3歳牡馬の強さは少しどうかという点は気になりますね。プログノーシスは昨年の天皇賞・秋で3着に入った実力馬ではあるとはいえ、6歳であり、上澄みを見るのが難しい馬であるというところを見ると、5馬身差の負けというのはやはり気になるところです。

昨年の三冠残りの一頭であるソールオリエンスはこのレースを7位でフィニッシュ。

イクイノックスの古馬での活躍などもあり、キタサンブラック自身が古馬になって充実した馬ですのでここでどういう結果を出してくれるのかといった点で少し期待していたのですがこちらも見せ場なくフィニッシュとなってしまいました。

有馬記念、中山記念の結果を含めて考えると、やはりちょっと実力的にもう一段階成長がなければ古馬相手に戦うのは難しい印象を受けますね。

昨年の3歳牝馬は強い結果を示しましたが、牡馬については、もう一つ成長がなければ期待するのが難しいのかもしれません。

それだけにクラシックでは結果が出なかったものの大阪杯を制覇した、ベラジオオペラについては今度他のG1レースでどのような走りを見せてくれるのかは期待したいところです。

馬券に関しては、上述した通り、2番3番人気での決着だったところに3位にルージュエヴァイユが入ったことで3連単は結構つきましたね。

本命不在の中のレースだったのもあり、2-3番人気での決着にしては、馬単もそれなりについている印象ですね。

さて、今週末はついにクラシックの初戦桜花賞が始まりますがどのようなレースになるか楽しみですね。

ベラジオオペラ優勝おめでとうございます。