最近ではディズニーランドやユニバーサルジャパンなどでファストパスなどを利用するケースが増えていますが、この流れというのは飲食店においても同様のサービスが定着しつつあるようです。
以前から予約が可能なお店に関しては、IT化の中で、omakaseなどさまざまwebサービスと結びついていましたが、ラーメン屋などの今まで予約ができなかったお店に対してファストパスを発行することで優先的に食事を楽しもうという流れが生まれて来ているようです。
同サービスを提供しているのは、予約サービスでもおなじみのtablecheck。テーブルチェック ファストパスは元々予約を取っていないようなカジュアルなお店での活用を想定して、6つラーメン屋でサービスが開始したとのことです。
行列のできるお店というのは、周辺への迷惑になることも多く、また、並びへの割り込みなどもあって不満が生まれる中で、この手のサービスに対しての需要というのは高いように思います。
特にカジュアルなお店においては、基本的には高い価格ではなく、楽しめるお店が多く、この点においては、並ぶ時間という手間がかからないというのはタイムパフォーマンス的にも非常に優れたサービスであると言えるのではないでしょうか?
1時間や2時間待ちというお店もザラにある中で、実際店内で食べる時間というのは高が知れていると言えます。特にラーメン屋のような回転率が高い飲食店だとすれば滞在時間は10分や15分というのも珍しくないでしょう。行列が並んでいることを考えると、ゆっくりとラーメンを楽しむというのも心理的にも難しいところがあるかと思います。
その点、並ぶ時間をなくし、食事を楽しめるというのは非常に利用者からすれあbありがたいと言えます。
テーブルチェックの設定金額は基本料金で390円で現在最も高いところで500円だそうです。
500円払えば1時間や2時間並ぶ時間がなくなるというのであれば、このサービスを利用したい思う人は多くいるかと思いますし、実際のところこのサービスを提供しているお店ではすぐに埋まってしまうそうです。
ただ、お店側からするとファストパス枠というのはそれほどありがたいかといえば難しいかもしれません。そもそも全てファストパスでまかなえるなら予約制のお店にしてもいいという話にもなるからです。
ネットを利用したファストパスは、事前に回収しているため、キャンセルなどの食いっぱくれがなく、また、上乗せした分売上に貢献することが期待できます。
一方で、ファストパス枠については回転率を高く見積もることができなくなります。つまり、その咳については30分を1枠とするならば、30分ごとに一人といった回転以上にことは望めないということになります。そこを並んでいる人が座ってしまえるのであれば、ファストパスとしての優先権を機能させにくいからです。少なくともその時間以降で最も早いタイミングで座れるということにしなければ、ファストパスとしての効能が期待できません。
しかし、ファストパス枠を増やすということもできません。それをして全てがファストパスになってしまえば結局のところ並んでしまうことになるからです。
そもそも、人気のお店などからすると仕入れした在庫が切れた段階で終了となりますから、その意味で言えば、ファストパス枠の分の在庫は用意しておく必要もあるということになります。時間枠が決まっている予約に近いような話になり、回転率重視で売上を伸ばす場合は貢献度が必ずしも高いとは言えません。
また、前述のようにファストパス枠として全ての席を用意するのであれば、それは完全予約制と変わりませんし、一部の席しかファストパスにしない場合は、行列の改善には貢献せず、むしろ、悪化の影響を生むことになります。
なぜならば、ファストパスの人が優先されるがゆえに、行列の消化速度が遅くなるからです。結果、行列がより伸びやすくなり、近隣の住民の不満を解消することに貢献するかといえば疑問ではあります。
その上、ファストパスの導入は、そのことが十分に周知されていない場合は、トラブルの元となりかねません。
並んでいる人からすれば、それより先に通されるというのはたまったもんではありません。もし、そういう有料システムというのを知らなければ、なんで優先されるんだという話にもなりかねないというわけです。
ファストパス枠として用意できる席数も基本的には限定されやすいと思われます。よって、一人での利用などのケースも多く想定されることになるのではないでしょうか?
飲食店側からすればそもそもファストパスを用意する必要性はありません。それがなくても行列ができ、人気のお店なわけですから、お客が入ってくる量というのは変わらない、むしろ枠の時間制限される分売上が落ちるリスクすらあるかもしれません。
在庫がなくなり次第というようなお店であれば、あるいは、ファストパスの利用料の分売上に貢献度があるかもしれませんが。
その中で逆にファストパスを導入したことでそれを知らない消費者との間でトラブルなどが仮に発生するのであれば、そのトラブルへの対処のコストの方がむしろデメリットであるとなる可能性も十分にあるというわけです。
その意味で言えば、飲食店へのファストパス制度というのはユーザー目線で言えばありがたい側面がある一方で、ではどれだけのお店が導入に動くかという点は疑問です。
それこそ、より高い設定金額でお客さんを限定してというビジネスモデルにするのであれば、完全予約制にでもしてしまえばいいともなるからです。
また、そのファストパスチケットについても購入難易度が上がっているというのはディズニーなどの遊園地でもそうであり、そのファストパスの対象となる席を多く用意するのが難しい飲食店からすれば、なおのことであり、そこの競争率は高いものになってしまいます。
そのあたり、認知度が高まれば高まるほど、ファストパスが難しいという話にもなり、落とし所の難しさもあるように思いますね。
試みとしては面白いと思う一方で、どのような形態の飲食店がどのような状況になった時に導入を考えるかとみてみると、意外に使われるシーンは限定的になるのかもしれないという気もしますが、どう広がっていくのかは気になるところですね。
テーマ:経済・経営
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