日本代表アジアカップベスト8で終了 | 米の心

米の心

野球にサッカー、NBA、F1とスポーツ全般から、西洋や江戸、日本の歴史、経済、文化、社会や科学、時勢ネタその他種々雑多をただただとりとめもなくぼやくブログです。

好調の中で迎えた日本男子サッカー代表ですが、アジアカップはイランとイラクに負けるという形になり、ベスト8で敗退という結果になりました。これによって森保監督の進退を問う声というのも上がっているようです。

今大会についていえば、指揮官に責任が問われるというのは仕方ないかもしれません。それまで、絶好調の成績を収め、アジアでは敵なしではないかと言われるほどの中でアジアカップを迎え、その中で不必要な失点のシーンというのが非常に多かった印象です。失点につながったのは、チームの責任でもありますが、GKを鈴木選手に固定して使い続けたという点も大きかったかと思います。

5試合で8失点、グリーンシートはゼロという結果からすると、なぜそのGKni固執し続けたのかというあたりは、采配の問題と言われても仕方がないでしょう。

最も、キーパーの責任もありますが、今大会を通じて日本のDFラインというのが基本的には安定していなかったというのも大きな原因かと思います。DFラインの中心となる富安選手が万全ではなかったことの影響も大きいかもしれません。

また、今大会で言えば、日本が誇る両サイドがうまくいかなかった面もあるように思います。

三苫選手については、故障を直前にしてから復帰後の大会であり、決勝トーナメントの2試合には出たものの、本調子という印象はありませんでした。また、逆サイドの伊東選手については最初の2試合は出場があったものの持ち味を示すことができず、週刊誌のスキャンダルもあり、途中で離脱という形になりました。両サイドが万全で機能する状態であれば、もう少し得点のチャンスというのは広がったかもしれません。

ただ、それ以上に失点というのが目立つ大会であり、ここの改善というのをしていかなければどうしようもないかなという点はありますね。

日本代表は昨年は非常に安定した結果を残したものの、今大会で示されたことは、キーとなる選手が離脱してしまった場合のその立て直しが難しいといった点があるかもしれません。

今名前が挙がった、富安、三苫、伊東あたりはそれに当たるでしょうし、後半からアクセントを入れることの多い久保などおいても替えが効かない選手と言えます。

フォワードでいえば、上田綺世選手の決定力というのが非常に目立った一方で、上田選手頼みといった感じもあり、他の選手ではちょっと得点面での期待値が下がってしまうという脆さも示したと言えます。

今大会について言えば、その意味ではわかっていたこととは言え、課題を洗い出したという上では今後につなげて欲しいですが、それ以上にアジアにおける日本の立ち位置という点で世界からの、アジアからの見方が変わる大会になってしまったかなと思います。

今大会は失点も多く、そして2敗し、ベスト8で終えた、これは、FIFAランクでアジアトップを維持したとはいえ、日本相手に他のアジアのチームは勝てる可能性というのを感じさせるには十分な大会になったと言えます。

フィジカルが弱点であるのは前からわかっていたことであり、この点フィジカルに優れた中央アジアのチームであったり、オーストラリアは日本を勝てない相手と思うことはもはやないでしょう。

ベトナムなども得点をとれたことによって、日本と力の差もあるのかもしれませんが、どうにもできない相手というイメージはもう持たないはずです。

格上という印象を持ってくれるというのは非常に相手チームからすると楽なことだと思います。半ば初めから諦めてくれる、勝利ではなく引き分け狙いであるとなると攻撃のプレッシャーなども全然変わってきます。

勝ち点1を狙うのであれば、思いっきりDFラインを下げて守備の人数を増やすという戦法をとるかもしれませんが、それは相手からすれば攻められるプレッシャーが少ない分、悪くて引き分けですから怖さがないわけです。そこにたとえ引いていてもカウンターを常に狙っているとなれば話も変わってきますし、勝てるかもしれないとなれば、戦術もより複雑になっていくわけです。

WBCで大谷選手が憧れるのはやめましょうといいましたが、まさにそれであり、相手を上に見ているというのはそれだけ勝ちから遠ざかる行為と言えます。

ところが、今大会では日本は脆さを出してしまった。これは、アジアでは抜けた存在だと思われていた日本にもワンチャンあるのではないかと思わせるには十分な結果と言えます。

このことは、今後のアジアでの試合でより、緊迫した、集中力の高い試合展開となる可能性が高いということになります。つまり、楽な試合というのがより少なくなるということになります。

楽な試合が少なくなるというのは、それだけ疲労が蓄積しやすい試合ということになります。激しい試合になれば、怪我のリスクも高まります。

そう考えると、負けるにしても負け方が悪い大会だったと言えるのかもしれません。

それだけ今回の負けというのは非常に日本代表としてみても出すものが大きかったように思いますね。