松本人志の騒動の話 | 米の心

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文春砲がダウンタウンの松本人志さんに火を吹きましたね。松本さん側は報道を否定しており、裁判で解決するまで芸能活動を休止するとの発表がありました。実際のところ、スポンサーの関係などもあるでしょうし、中途半端な状態で出続けるというのは難しいかと思いますし、出たところでそのことをネタとしていじれないというのは芸人としてどうなのかという点もあるのかなと思います。

個人的には報道が事実であるかどうかというのは知りませんが、割と20年前、松本さんが島田紳助と松紳とかやっていた時に会話を聞いている限りではどこまでどうであるかはわかりませんが、女性遊びというのをしているという点については疑問はないかなと思います。今の芸人はあまり話しませんが、昔の芸人はよく合コンしてどうのという話もしていますし、セッティングをしたというのも合コンをセッティングし、その後関係を持つことがあったというあたりが芸人側の感覚というところなのではないかなという気もしますね。まぁ少なくともそんな清廉潔白な人という感じは彼が生きてきた時代からしても、発言からしてもそう思う人の方が少数派かと思います。

ただそういった中で、どう捉えるのかは女性側であったり、文春の書き方であり、それぞれの立場というのはあるのかなと思います。

松本さんは、今回の話について、裁判で解決するまで芸能活動を休止するという話となっていますが、たとえ解決したとしても、復帰するのかという点については疑問もあったりします。

そもそも、本人もこれまでにあと数年以内に引退をしようと考えているなどといった旨の発言などはあったりします。それを考えると、もともとどう収めるかということを考えており、その中ででは今回のことが解決した後で、ではまた芸能活動を積極的に再開しようとなるかは疑問があるからです。

もっと言えば、これを機に引退ということにしてもよかったのかと思いますが、そうした場合は、報道に対してある意味で認めたように捉えられる話になりますし、子供もいる立場というところからすると、家族の人権などを考慮した上でも、否定すべきところは否定し、決着をつける必要性があったというのが事実なのかなと思います。その意味ではどうであれ、否定はするという話にもなります。

芸能界を電撃引退した芸人として印象深いのは、松本さんとも仲の良かった島田紳助さんでしょうか?紳助さんの場合は、ヤクザがらみのことが報道されて、それを理由に引退となりました。

紳助さんもそもそもどこかで引退というのを意識していたでしょうし、その意味ではヤクザがらみが発覚したのを理由に表舞台に立たないという道になれたというのは、本人にとってある意味でいいきっかけでもあったのかなと思います。

松本さんとしてもきっかけにするチャンスではあるものの、おそらく本人的にもヤクザと交際があったからそれを理由にとするのと、女性を貢物として扱っているかのようなものでは、違うのかなといった点はあるように思いますね。そもそも松紳でも紳助さんは松本さんに対して自分によく似ているみたいな発言もしばしばしていましたし、そういうことを考えると、このまま解決した後に引退となる可能性は十分にありえそうです。

裁判で解決するにしても、そもそも裁判が早々に解決するということにはならないでしょう。内容的に証拠を出すというのはどちらも無理だと思いますし、そのようなことを前提に考えると長引くことが想定されます。長引き、2年、3年と長引いた場合、長引くことを想定した場合、テレビ局側としては松本さんがいないことを前提で番組編成を調整していくことになります。

では、その中で裁判が解決したからといって、その時に松本さんのために席を用意するのかというと、その点は非常に扱いの難しさが出てしまうわけです。

現時点で松本人志という存在はあまりにも影響力があるというのは事実であり、その意味で言えば、松本人志がいない状態に不本意ながらもできるというのは業界側が次のステップに進めるチャンスでもあります。そして、そのチャンスで新しい段階になった時、では古い権威である松本人志がまたそこに戻るのかといえば、それは好ましい方向に進んでいるとは言えないでしょうし、松本さんもまたそのような形で自分のためにそういうものが用意されるということを望むとも思いません。

今ではネットテレビやアマプラの番組、あるいはyoutubeのような様々な形でコンテンツを提供していくことが可能な時代であり、その中で、松本人志が復帰するにしても、TVというところに戻らなければならないという話ではないわけです。互いに必要であればそこをコンテンツの場として利用するという話にすぎません。

そういう時代というのを考えると、一時的に芸能活動を中止するという旨の発言となっていますが、どういう結果になったとしても、このまま業界から離れていくという選択をする可能性は十分にあるように思いますね。

明石家さんまさんなんかを見ても、昔は60で引退したいなんてことも言ってましたが、現役で活躍されています。

考え方が変わり、自分にニーズがあるならその間は現役でいたいと考えたからというのもあるのかもしれませんが、実際のところはニーズがあるといえば聞こえがいいですが、業界側が結局そこへの依存を強くしており、その依存から脱出する特別な理由でもない限りそれはおおよそ変わらないという話なのかなと思います。

NHKがテレビ放送を始めたのは、1953年の2月1日です。昨年がテレビ生誕70周年という年でした。逆に言えば、テレビというコンテンツはたかだか70年しかその歴史はないということになります。

テレビというものがある前から様々な芸能といわれる世界はあったのかと思いますが、その意味ではテレビは芸能のあり方を一変したコンテンツということができます。お笑いなどの世界、漫才のあり方なども全く違うものになりました。M-1というコンテンツが漫才の地位を高めたとも言われますが、そのM-1ですらその歴史は浅いものと言えます。

その中で、ダウンタウン、松本人志という存在は歴史がないからこそそこからの影響は非常に大きいと言えます。ダウンタウンが東京進出したのが88年であり、ガキ使が始まったのが89年。35年前後第一線にいたということになり、これはテレビの歴史で言えば半分にも及ぶものになります。

ダウンタウンのマネージャーだったものが吉本のトップになるといった点からしても、ダウンタウンというコンテンツで吉本がどれほど大きくなったのか、また、ダウンタウンの存在がどれほどにテレビ業界に影響してきたのかということはそのことからもわかるかと思います。

それがゆえに、業界から引退の花道を用意するというのは難しく、その意味で言えば、スキャンダルというのはその理由としては当人に取ってもなかなかないきっかけとも言えます。となると、年齢を考慮しても、どういう形でこの問題が治ったとしても、芸能活動にその後どれほど積極的になるのかは懐疑的とも言えるわけですね。

冠番組も多く、多くのお笑いのショーにおいても中心的に置かれる存在であった松本人志さん、その存在がない世界どのように展開していくのか気にになるところです。