カーメロ・アンソニー引退 | 米の心

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この選手のファンだった人も多いのではないでしょうか、レブロン・ジェームズと同年のドラフトでNBA入りをし、その後NBA屈指のスコアラーとして活躍したカーメロ・アンソニー選手が引退を発表しました。

今季レブロンがカリームの通算得点記録を更新し、歴代1位となりましたが、メロもまた通算得点で9位にランクしており、この世代のすごさというのを感じますね。

メロの圧倒的なオフェンス力というのは魅力である一方でDFに難があるとされ、それもあって晩年はベンチからのスタートを受け入れ必要もありましたが、それでもLALでのレブロンとの共闘などもありましたし、非常に魅力的なプレイヤーでした。

ちなみにオールスターに10回出場しているASの常連ともいっていいプレイヤーですが、オールNBAでは2ndチームに2回、3rdチームに4回となっており、1stチームに選ばれたことはなかったりします。

2013年に得点王になっていることを考えると1stチームに選ばれてもおかしくなさそうなだけにちょっと意外だったりします。こないだ3rdチームに選ばれたレブロンですが、1stチームは実に13回、改めてレブロンという男に記録がどれだけバケモンだったかと思いますね。

オフェンスがハマりだすと止まらないメロは非常に魅力的なプレイヤーだった一方で、なかなか強いチームに恵まれず、引退までにファイナルに出場することはできませんでした。(CFが最高)

バトラーやCP、ローズといった選手にはよくリングを取って欲しかったという話を聞きますが、個人的にはメロにもリング取って欲しかったですね。

レブロンと違いメロの場合自分で強いチームへの移籍を希望して、強いチームを談合して作るというよりは、ジャーニーマンとして苦労している印象もあるだけに、どこかで報われて欲しかったです。

引退を発表とのことですが、個人的にはBリーグとかきて盛り上げてほしいですね。ハワードが台湾リーグに行きましたが、メロもBリーグならスター選手として活躍できると思いますし、日本人はメロファンの人が多いので、熱狂的になってくれそうですし。

どのような次のキャリアを歩むかはわかりませんが、応援したいですね。

メロが引退を発表した日に行われたのは親友であるレブロンが率いるLALとDENのCFの4戦目。この試合負けるとLALはDENにスイープされることになり敗退することが決定します。

4戦目でようやく八村選手をスターターとして起用した、ダービン・ハムですが、残念ながらチームは敗退することとなりました。CFで日本人がスターター起用ってところをもっとメディアは取り上げてほしいところです。

前半はうまく機能していており、レブロンを含めてできすぎな印象だったLALですが、3Qが失敗でしたね。

とはいえ、LALはチームとしてDENを崩して得点をしたシーンというのはほとんどなかったように思います。(もともと個人技で得点していくチームですが。)それを踏まえると前半のように勢いがなくなれば当然追いつかれていくわけで、負けるべくして負けたといってもいいでしょう。

たらればをいうのであれば、1戦目、2戦目に勝てるチャンスがあったところを落としたというのが痛かったように思います。レブロンの不用意な3やADの不調などが4Qの重要なシーンで響き、それが結局最後DENに追いつけない原因となっていました。

その意味で言えば、このシーンも最後を託されたのはレブロンであり、そのレブロンが外したことによって敗北が決定しました。

レブロンと心中する、エースと心中するというのは正解かもしれませんが、このシリーズ象徴的だったのはレブロンやADの重要なシーンでのミスやシュートを外すといった場面であり、レブロンを中心としたチームの時代が終わったことを、メロが引退した日に、奇しくも示したように感じます。

来季に向けてLALがどう立て直すかはわかりませんが、少なくともレブロンを中心とするチームにするならばLALは来季も優勝はないでしょう。そして、その中でPOで素晴らしい活躍をした八村選手は偉大なプレイヤーから学ぶためにLALに残るのか、魅力的な条件を提示するこれからのチームに移籍を選ぶのか、選択肢を迫られることになりそうです。

スイープをしたDENですが、やはりヨキッチ選手を中心とし、その得点力とパスセンスで、マレーMPJ、KCPといったシューターが自在に3を放つという攻撃は驚異的と言えます。LALとの違いという意味で言えば、3の成功率の高さというのも一つ大きかったのではないでしょうか。

DENはこれで初のファイナル進出となります。このところSMVPを獲得した選手はリングを取れないどころかFにも出場できないジンクスが続いていますが、ヨキッチ選手も3年連続でMVPにならなかったというのはジンクス的には良かったのかもしれませんね。

DENのHCであるマイケル・マローンは15年からDENのHCをしており、今年で8年目となります。

今季ははHCの解任のニュースが続きますが、こうしてやっとDENがマローンがFに進出したという点をみると、すぐに解任するのではなく、継続することから得るものもあるのではないか、少なくともDENはそういう中でヨキッチ中心にマレーやMPJなどの自前の選手が成長し、そこにKCPやアーロン・ゴードンといった選手の補強が成功し、今に至るということを考えれば、急造チームであるLALとは確かな差がそこにはあったのかと思います。

少なくともダービン・ハムとマローンのPOとしての差というのは結果としても現れたのではないでしょうか?

メロが引退し、ずっとDENを阻んできたLALがスイープで負け、レブロンが去る、GSW王朝時代からレブロンの次の時代というのを感じていたところですが、本格的な終わりが見えてきたように思いますね。