F1 ハンガリーGP 2019 | 米の心

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先週末に行われたF1ハンガリーGPについて。

ここまで圧倒的なといってもいい走りをみせてくれていたフェルスタッペンがこのレースでついにポールポジションを獲得。ここまで毎年優勝をしているフェルスタッペンですが、実はポールポジションについては今回が初でした。まぁフェルスタッペンがF1参戦後でいえばメルセデス1強時代ですし、その中でレースでの走りの速さというのは見せるものの予選でメルセデスやフェラーリに勝つというのはなかなか難しかったためと言えますね。逆に言えば、ここまでポールポジションが取れてなかったにも関わらず、勝ちを積み重ねている事に改めて脅威を感じます。

予選では2位のボッタスとわずか、0.018秒差、少しのミスで順位が入れ替わってましたね。それだけフェルスタッペンが完璧な予選を走ったという事ですし、メルセデスの2人にしてみれば、少しのミスを突かれたといったところでしょうか?

ポールポジションをフェルスタッペンがとったからといって正直なところRBのマシンの性能がついにメルセデスに追いついたというわけではないでしょうね。実際、チームメイトのガスリーは予選6番手からのスタートですし、そのタイムを見てもフェラーリやメルセデスとは差をあけられている印象があります。ガスリーに関してはここまであまり高い評判を受けてはいませんが、ガスリーの走りくらいが本来のRBのマシンの性能なのかなと考えています。

決勝のタイムなどをみても、メルセデスとフェラーリに続く3番手で下手したらマクラーレンとかにまだ近いくらいといっていいかもしれません。

だからこそ、ポールポジションをフェルスタッペンがとったということは驚異的に感じますね。正直なところ、現役ドライバーの中では本当に抜けた存在の一人だと思いますし、歴代の名ドライバーと比較されるレベルの存在であると既に言えるかもしれません。

そのポールポジションからのスタートとなったフェルスタッペンですが、このところスタートでミスをする事も少なくない中で順位を奪われる事なくスタートをし、レースをうまくコントロールしていたといえるのではないでしょうか?

最終的にはハミルトンに抜かされたもののレースを通してミスらしいミスはなく、やるべき仕事は完璧にこなしていた様に思います。

実際、決勝のタイムを見ても3位のベッテルとは1分以上あけてましたから(最後ファステスト狙いでピットインしたため1分切りましたが)如何に他を圧倒するペースで走っていたのかが窺い知れると思います。(抜き難いサーキットであるとはいえ、5位以下が1周遅れというのは、ハミルトンとフェルスタッペンの走りが驚異的であったことを示していますね。)

チーム戦略としてミスがあったかどうかという事に関しても、正直RBとしてはあれ以外の選択というのはなかった様に思います。ハミルトンのペースが驚異的でありその中で始めのピットインのタイミングを遅らせることは難しかったですし、また2度目のピットストップをハミルトンより先にというのはタイム差から考えれば無理な話であり、ワンストップで逃げ切ることしか選択にはなかったかと思います。

あえて言えばハミルトンが入った直後に入るという選択肢もあったかもしれませんが、それも後方との距離などを考えるとリスキーな選択肢であり、そもそも選択肢として選べるものがRB側にはなかったというのが現状ではないでしょうか?

それだけハミルトンの走りが本当にすごかったということですね。

そのハミルトンは、奇襲が成功して驚異的なペースで逃げていたフェルスタッペンを最終的には捕まえ、逆転の形で優勝となりました。現役ドライバーでいえば、本当にこの2人、ハミルトンとフェルスタッペンは抜けていますね。

今シーズンのF1の魅力はモナコなどもそうでしたが、この2人のドライバーのバトルにあるのかなと思います。本来であればもうハミルトンの独走態勢の中で面白くなくなっているはずなんですが、フェルスタッペンがハミルトンを追いつめ、ハミルトンがフェルスタッペンにプレッシャーをかける、そういうやり取りがあるからこそだと言えます。

その意味で言えば今年は良い走りを見せる事もあるボッタスであったり、フェラーリの2人、ベッテルやルクレールとは一つ別次元にこの2人はいる様に感じます。ハンガリーでの逆転というのはメルセデスのマシンとピットクルー、ハミルトンが組み合わさったからこそなし得た事であり、ボッタスでは同じ位置にいたとしても出来なかった事の様に思います。

今回のハミルトンの逆転勝利は、状況やマシンなどは違うとはいえ、今期のRB初優勝となったオーストリアGPのフェルスタッペンの走りのようなものを感じました。

最近は、フェルスタッペンが素晴らしい走りを見せる事が多いので、例年だとすぐにトップ集団はカメラに写らなくなるのですがトップ集団の争いが長い間見られるのはいいですね。(跳ね馬はあんまりカメラに映らないこと多いですが。)

その他のドライバーでいえば、やはりベテランライコネンはなんだかんだレースがうまいですね。ロングランの中で着実に順位を上げていく能力は突出してますね。チームメイトのジョビナッツィがここまで1ポイントで終えているのに対して、31ポイント獲得ドライバーズランキングではトロロッソ勢やルノー勢を抑えての8位は素晴らしいですね。

正直マシンでいえば、トロロッソ、マクラーレン、ルノー辺りの方が上なのかなという印象があるだけにレース巧者ぶりが結果として表れている様に感じます。

ライコネンやハミルトンはもう大ベテランといって年齢なんですが、逆に言えば中間層のドライバーにはもっと頑張って欲しいものですね。現状としては、それにベッテルを加えたあたりのベテラン層の次は、チャンピオンに近いのはルクレールやフェルスタッペンといった若手層であり、20代後半あたりのボッタスやリカルド、ヒュルケンベルグなどはもう一踏ん張りないと、ノーチャンスで終わってしまうかも知れません。

このレースRB勢は、フェルスタッペンが2位、ガスリーが6位、アルボンが10位と3人が入賞。何気にアルボンも頑張ってますよね。そのRB育成ドライバーだったマクラーレンのサインツはここまで58ポイントを獲得して7位。マクラーレンのマシン自身の性能も上がっていますが、決勝で順位を上げる事も多く非常に才能にあふれたドライバーですね。正直マクラーレンにいるままではどうなるかわかりませんが、来年でマクラーレンの契約が切れたタイミングで3強に入る可能性も高いドライバーである気がします。

F1はハンガリーGPが終わって一旦前半戦が終了、ここから夏休みに入り、後半戦は8月最終週ベルギーからの再開となります。この間でどれだけ各チームがアップデートに成功するかが後半戦重要になってくるでしょう。

前半終わって全レースでポイント獲得はハミルトンとフェルスタッペンのみ。そのフェルスタッペンはこのレースで残念ながら2位になってしまったもののメルセデスのボッタスとは7ポイント差まで追い上げて来ました。トップのハミルトンを捕まえるのは流石に難しそうですが、ここまでくれば是非ボッタスも抜かして欲しいものですね。

夏休み明けどうなるか、後半戦も素晴らしいレースを期待したいですね!