闇営業問題の話 | 米の心

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タイトルの事について記述する前にまずめでたい話なんだけど、芸人関連の話で、少ししっくり来ないことについて少し。

南海キャンディーズの山里亮太さんと人気女優の蒼井優さんのご結婚についてこのところワイドショーが賑わせています。

この事そのもはものすごくめでたい話なんだなぁと思うのですが、その中で色々と話を掘り下げていくところというのも見られて両親の育て方がどうであるとか、そういうところにも及ぶのは、会見などで話をしているところもあるとはいえなんとなくもやもやしたものを感じたりします。

例えば、話として山里さんの母親の育て方が素晴らしいなんてことがツイートで出回ったりもしてたのですが、育て方が素晴らしかったのはそうだと思うのですが、話としてはぶっちゃけイチ芸人がイチ女優と結婚をしたというだけで、何かをなしとけたわけでもなんでもないんですよね。

ノーベル賞を獲得した学者さんやら、あるいはユニコーン企業の社長さんなどについてならまだ個人的にはわからなくはないのですが、(それすら無粋なわけですが)育て方がよかったからもちろんこういうところまで行きついたところもあるわけですが、本人が結局努力した中での結果でしかなく、その仲で良縁があっただけの話であって、その育て方が別に女優さんと結婚をすることに役立つとかそういう話でもなんでもなく、むしろそういうところがフィーチャーされるのは芸人としての山里さんがなんであの女優さんと結婚できるの?という元々を低く見ている様な失礼な話というのも底に見えるようで気持ちが悪いんですよね。

それこそ、それがノーベル賞をとるような学者さんであったりとか、ベンチャーの社長さんであるとかしたら、育て方がどうのなんてわざわざ掘り下げをしなかったように思うんですよね。悪意とまでは言いませんが、なんとなく、そういう掘り下げがされるところにどこかしらで蔑むではないですけど下にみているところがあるのかなという気が報道やSNSでみていて感じられて、(あるいは私がそう思っているからそう感じるのかもしれませんが)わざわざそんな話を掘り下げる事もなく、普通におめでとうで済ませればいいだけの事なんじゃと思ったりもするわけです。

とまぁ、しっくり来ない事についての駄文はおいといて、タイトルの話。

吉本興業からお笑いコンビ「カラテカ」の入江慎也が反社会的勢力の忘年会において裏営業をしたとのことで契約を解除され、その話が他の参加者にも及んでいる様です。

この話というのは最近の反社会的勢力に対しての非常に強い排斥の動きというのが根底にあるように思いますが、元々は芸能界なんてその手の社会と非常に繋がりが強かったところですし、その辺りの線引きの難しさというのは何気にあるのかなという気もしなくはないです。

そもそも、芸能界でいえば、吉本などはどこまで本当か分からないですがネタにされるように売れるまでは食べていけない社会なわけで、そもそもの社会構造が一般社会と違う中で、それでも食べていくためにはとなると、バイトなどで食いつなぐにも限界があるでしょうし、そうすれば、先輩などに奢ってもらって食いつないだり、後は、裏営業というものは本来ある程度黙認されているはずなんですよね。

この話にしても、契約解除の理由としては、反社会勢力に結びつきを持っていた事に対してなんですが、本来契約解除に至る理由としてはむしろ、契約の中で本来ある肖像権等のものが他で使われている事、その裏営業のことに対して示されるべきなんです。

まぁ、この辺りどこからが裏営業なのかというのは難しいところなのですが、表立っての話ではなければ、基本的には黙認されているように感じます。

反対に所属事務所以外で芸能活動みたいなことを考えた場合というのは、別の芸名などをつけることは少なくないですね。

これは想像の範囲が含まれているので事実そうであるとはいえませんが、キングコングの梶原がyoutuberとして活動をする際にキングコングの梶原ではなくカジサックとして活動したのは、その2人はイコールのものであっても、吉本が版権をもっている以上、吉本の芸人としてのyoutuberとしての活動には様々な制約があるからとも考えられます。

ネット上で芸人などが活動する際は、芸名をそのまま使う場合とそうでない場合がありますが、前者の場合は事務所側から許可があるまたは事務所と契約上の仕事であると言えるのに対して、後者については個人としての活動であるケースというのは少なからずあると思います。

能年玲奈が事務所からでた際は今までの芸名である名前を使えずに。「のん」と名乗ったりしたのもその辺りの版権の話があるからですね。活動をする上で違う事務所であったり個人で活動する場合においては、使用許可が得られるかそうではないのであれば、版権を買い取るか、別の登録である必要があるというわけです。

ということを前提に考えると、本来であれば裏営業したことそのものが問題であるとされるべき話なんです。まぁ入江の場合は、自分で会社をつくってるので裏営業という形での処置が出来ないでしょうから、反社会的勢力という受け入れられない存在を明白な立場として示す事によって契約解除という形にしたのかなという印象ですね。

ただ、実際のところ裏営業などで個人収入がなければ食べれない芸人などもいますし、では、そういう場が提供された中で、ではお客さんがどういう人であるかということをいちいち調べあげる人というのはほとんどいないでしょうし、そんな余裕もないからそういうことをしているとも言えます。

そもそも薄暗い世界でもありますし、そういうところにお金をくれる人となれば、勢いのあるところだったり、裏に繋がりがあるところだったりするのはある程度は自明な話であり、薄々そうだと思っていたとしても深入りはせず、仕事をしお金をもらうというのは割と普通に行われている話だと思われます。

また、もう少しいえば、反社会勢力に対して正直芸能界だけではなく、社会が厳しすぎるようにも思います。

こういえば庇っているようにも聞こえるわけですが、もちろん、芸能人が反社会的活動においてなんらかの意味を成す役割を果たしているのであれば問題ですが、単純にそこで営業をしろという話であれば、反社会勢力であろうと普通の会社であろうとそこまで深く切り込むような話なのかなと。

ヤクザさんなどは最近は世知辛い世の中になっていますが、反社会勢力に組みしている事が理由に果たしてどこまで人権などが奪われるべきかというのは個人的には疑問があるわけですね。

仮にそこで人権を主張することが出来ない様な存在であるというのであれば、そもそもそういう組の存在を放置している現状というのがおかしくなるわけで、反社会勢力と見なされた時点で警察が一掃しているはずなんですが、実際のところはそうはいかず、やはり何かしらの案件があって初めてどうにかなるわけです。

逆に言えばそれまでは、どこまで反社会らしくても一般的な人権が主張できる立場であるとも言えます。

仮に彼らを反社会勢力と知っていて芸をみせたとしても、それが反社会的活動であるわけではないのです。関わりを持つ事そのものが悪いという話は分からなくはないですが、先ほども記述したようにそれは事前に知っていて、かつ、自由意志のもとにそういう行動に出たというのであれば別ですが、単純に美味しい営業の話があるよというだけであれば、そもそも世間的常識とは違う形成をしている芸能界においては安易な行動に出てしまうことも少なからずあるようにも思いますね。

一般人がどこどこにいけば50万もらえるよといえば胡散臭い話にも聞こえますが、芸を持ち、そういう社会にいる人たちからすればそういう話というのはそれほど突拍子のない話でもないですし、そもそも芸能はそういう世界とも繋がりが薄い世界でもないだけに、難しいところなきもします。

まぁ宮迫とかがノーギャラいっているのは、ノーギャラでそんなところになぜわざわざ顔を出すのともなりますし、かといって立場上裏営業が許される立場でもないが故に、そういう立場を示すしかないのかなという印象を受けますね。

結局こういう話というのは、世間にどう思われるかというところが気になる業界であるとはいえ、では反対に契約上にどういうことが盛り込まれていたのかということ次第だとも言えますが、今回の事は入江という媒体を通しての話でしたが、では、実際に事務所がどこそこから営業の話がありますよって話を受けた際に、お客さんについて反社会勢力かどうかを調べて営業に行かせるなんて事は少なくともやっていないと思います。

これは、普通の会社でもそうで、仕事がもらえますよとなった時に、では相手の会社がどういう胡散臭い会社かなんてことを調べる事なしに、どういう案件ですか?その案件ならこういう料金になって納期はいついつですと進めるだけだと思うんですよね。

つまり、そうすると(本当化は分かりませんが)事前に知らずに繋がりをもったことを理由に契約の解除という話に発展させるのはどこか無理があり、そして解除となった人がいて、そうではない人がいて、というスタンスを示したところには、まだまだ何かしらの臭いものには蓋、トカゲの尻尾切りではないですが、明確な理由とするには乏しく、どうもしっくり行かない話で、この後どういう展開になるのかなという気もする話ですね。