褒め称えたい宿 その1 | けこですのブログ

けこですのブログ

ブログの説明を入力します。

日本漫遊貧乏旅行も回を重ねて、足跡を遺していない都道府県もあと少し。
この辺でお宿の紹介をしたくなってきた。「褒め称えたい宿」
その1、は九州は大分、筋湯温泉の「大黒屋」さん!

当然ながら、貧乏旅行に一万円以上の宿泊費は贅沢の極み。
風情のあるいいお湯に入りたい、条件はそれだけ。限られた予算だ。
それなのに、この「大黒屋」さん。風呂よし、部屋よし、食事よし。
朝夕の食事込みでなんと5900円という信じられない料金で泊めて頂ける。

食事はこちらのダイニングでいただく。
photo:01

ところでみなさんは観光旅館で出される懐石料理なるものがお好きだろうか。
私も何度か食べた。理由はその都度違うけれど、食べたくて食べた訳ではない。
美味しいと思った事もない。特にあの固形燃料で調理する食べ物は最悪だ。
大黒屋さんの夕食は「もち豚ゆめポーク」のしゃぶしゃぶ、と決まっている。
肉と野菜の量の豊富な事はもちろん、お出汁の美味しさでお箸が止まらない。
「後でおうどんか雑炊のどちらかを選んで下さいね。」と言われ、
とてもそこまでお腹に収まるまいと思ったのに、完食してしまった。

広々とした清潔なお部屋は全部で6室のみ。どの部屋も角部屋の作り。
トイレ、洗面所は共同。お布団は自分で。
photo:02

自分でお布団を敷く宿が好きなのには訳がある。気を使わない。プライバシーがある。
一番いいのは、宿について一服したあと、すぐに布団に横になれる事。
布団から這い出して食事に行き、戻ったら潜りこむ。
お腹が落ち着いたら又這い出して、今度はお風呂に出かける。極楽、極楽。

おお!天然温泉100%かけ流し!しかもこの雰囲気!
photo:03

大黒屋さんには五つの湯船がある。どれも貸切で、使用中は鍵がかかる。
全館6室のお宿に五つの湯船だから、当然の如く、必ずどれかは空いている。
上の写真の「石湯」が二つ、「赤石」が一つ、「切石の湯船」がひとつ。
「桶湯」もあったらしいが、残念ながら一泊で全部は制覇できなかった。

「赤石」の湯船。明り取りの障子に黒い傘の裸電球。
photo:04

大黒屋のご主人は元公務員。退職後観光旅館の見習いに。
それから廃業した旅館を買い取り、改築改装して、今の大黒屋がある。
ご主人と奥さん、そして数名のパートさんたちで切り盛りしておられるこのお宿。
隅々まで清潔に保つだけでも大抵の事ではないに違いない。
みなさんのご努力でこのサービス!頭が下がる。感謝。

筋湯温泉郷の中心を流れる川。打たせ湯からのお湯が注ぐ。
photo:05

大黒屋さんのお風呂ですでに感激しきっているところへ、
「ぜひ打たせ湯に入ってきて下さい。」とご主人。入場料代わりのコインを下さった。
上の写真の明りの付いているところは打たせ湯に付属した足湯。

どんな温泉を訪問しても、私は必ず浴室内の写真を撮るようにしている。
もちろん、他に入浴客がいれば写真はとれないので、
その場合は真夜中や明け方に出なおす。
しかし、打たせ湯は無理。浴室内の湯気で一寸先も見えない。

浴室を一歩入る目の前は湯気と湯気に霞んだ室内灯。
そしてゴウゴウとお湯のほとばしりが木の床を叩く音。
入り口から数歩入った所に12メートルプールかと思える巨大な木造の浴槽。
その浴槽をざぶざぶと渡り切ると、1メートル以上の幅の縁台がある。
縁台の上、数メートルの所から滝のように落ちかかる湯の筋7、8本。
頃合の距離をおいて、思い思いの姿勢で温泉の湯で体を打たせる事ができる。
後は入り口左手に並んだカランを照らす白熱灯の明りだけだ。
春まだ浅いせいか湯治客は少ない。おかまいなしにお湯は落ちて流れる。

他に比べるものの無いようなお湯を頂いて、帰り道にタバコ一服。
娘は一人で足湯に出かけた。足湯に人影はなく、彼女一人の極楽だった。

決して口数の多い方ではないが、温かいお人柄のご主人。
私達が車で来なかった事を知って、遠いバス停まで自家用車で送って下さった。
筋湯温泉は電車、バスを乗り継いで出かけるには少々不便だ。時間もかかる。
お出かけは自家用車かレンタカーで。大黒屋さんには広い駐車場がある。
山深い場所だから、飲み物やおつまみ、お菓子は用意して行くのが便利。

どなたか行かれたら、お願いします。
ニュージーランドから来てお世話になった「けこ」が感謝申し上げますとお伝えを。
必ず又お邪魔します、とも。
大黒屋さん、万歳!